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蜂窩織炎・蜂巣炎

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蜂窩織炎・蜂巣炎の概要は?

おもな症状

 

四肢に起こる痛みのある赤い腫れ
寒気
発熱


蜂窩織炎・蜂巣炎ってどんな病気?

皮膚の奥で起こる化膿性の炎症

 

イメージ画像 皮膚に起こる急性の皮膚病の一種です。医師によって病名の呼び方が異なりますが、蜂窩織炎(ほうかしきえん)、蜂巣炎(ほうそうえん)、蜂巣織炎(ほうそうしきえん)、フレグモーネは同じ病気です。
 皮膚真皮(ひふしんぴ)の深い層から皮下脂肪組織にかけて、急速に水平方向に広がって細菌が感染する化膿性炎症です。
 顔や四肢に、もっとも多くみられる病気です。他の部位にも起こることがあります。丹毒(たんどく)と同様に、成人に多く、子供ではまれです。

蜂窩織炎の種類

 

 眼球が入っている窪みである眼窩に起きる蜂窩織炎は、眼窩蜂窩織炎(がんかほうかしきえん)と呼びます。
 虫歯が原因で顎骨周囲に起きる蜂窩織炎は、頸部蜂窩織炎(けいぶほうかしきえん)、口腔底蜂窩織炎(こうくうていほうかしきえん)と呼びます。
 指趾の先端部皮下で発生した蜂窩織炎は、ひょう疽(ひょうそ)と呼びます。
 関節周囲に生じた蜂窩織炎は、感染性関節炎、または化膿性関節炎と呼びます。


蜂窩織炎・蜂巣炎の原因は?

黄色ブドウ球菌や化膿性連鎖球菌

 

イメージ画像 おもに、黄色ブドウ球菌という細菌が原因です。他にも、化膿性連鎖球菌(かのうせいれんさきゅうきん)など、さまざまな細菌が原因となります。
 猫や犬に噛まれたり、引っ掛かれたりすると、パスツレラ菌という細菌に感染して、蜂窩織炎を起こすことがあります。

小さな傷などから細菌が浸入

 

 多くは、小さな傷が誘因となって発症します。細菌は毛穴、汗の出る管、小さな傷、骨髄炎(こつずいえん)のような深い部位での感染症から、皮下脂肪組織に侵入して発症します。
 リンパのうっ滞、浮腫が原因となることもあります。


蜂窩織炎・蜂巣炎の症状は?

広い範囲で赤く腫れる

 

イメージ画像 広範囲でぼんやりと赤く硬くなって腫れます。熱感と、さまざまな程度の痛みが現れます。
 発熱があり、寒気・頭痛・関節痛・倦怠感をともなうこともありますが、あまり激しいものではありません。
 炎症が皮下組織にまで及ぶため、境界ははっきりとしていません。
 適切な治療を受けず時間が経過すると、中心部が少しプヨプヨとしてきて、膿が見えることもあります。膿が見える部分の皮膚が破れると、膿や、傷んだ皮膚組織が流れ出し、深い潰瘍ができることもあります。

生命にかかわることも

 

 虫歯が原因で起こる、顎骨周囲の筋肉や結合組織に広がる蜂窩織炎では、生命にかかわる重篤な状態になります。
 この場合、頸部蜂窩織炎(けいぶほうかしきえん)、口腔底蜂窩織炎(こうくうていほうかしきえん)と呼びます。


蜂窩織炎・蜂巣炎の診断は?

血液検査

 

イメージ画像 感染部の外観と症状から診断を行います。症状が重篤な場合、血液、膿、皮膚組織を検査して細菌を特定します。
 血液検査では、白血球が増加し、炎症検査の項目のCRP値の上昇がみられます。

症状が似ている病気

 

 せつ(おでき)・癰(よう)では、毛穴に一致して膿が見える膿栓(のうせん)ができますが、蜂窩織炎ではできません。
 丹毒(たんどく)は浅い部位での蜂窩織炎といえますが、区別は容易ではありません。
 結節性紅斑(けっせつせいこうはん)は、皮膚の狭い範囲の赤みがあるしこりです。おもに、下腿にできます。

壊死性筋膜炎に注意

 

 症状は蜂窩織炎に似ていても、危険な病気に壊死性筋膜炎(えしせいきんまくえん)があります。
 著しい倦怠感、高熱、激しい筋肉痛、激しい関節痛、血圧低下、病変部が赤紫色に腫れる、水ぶくれができるなどの症状がみられる場合、壊死性筋膜炎(えしせいきんまくえん)の発症を考えて治療を行います。
 すぐに手術を行い、病変部が綺麗になるまで掻き取る郭清(かくせい)が必要になります。


蜂窩織炎・蜂巣炎の治療法は?

安静と抗生物質の服用

 

イメージ画像 赤く熱感のある部位は、安静にして冷やします。
 ジクロキサシリン、セファレキシンなど、適切な抗菌薬を内服します。1週間〜2週間で軽快します。症状が強い場合は、入院治療の上、抗菌薬の点滴静注に変更します。
 中央部が柔らかくプヨプヨとしていたら、切開して排膿した方が早く治ります。
 壊死性筋膜炎の疑いがある場合、設備の整った病院に入院して治療を行います。


蜂窩織炎・蜂巣炎かなと思ったら?

皮膚科へ

 

イメージ画像 抗生物質の内服、もしくは注射が必要になるため、皮膚科を受診するようにしてください。

安静と冷却

 

 感染した部位はなるべく動かさず、安静にします。氷嚢、ビニール袋に氷を入れる、保冷剤、濡れタオルなどで患部を冷やし、感染した部位を少し高くして休みます。
 抗生物質の服用は、医師の指示通り行ってください。一時的に軽快し、自己判断で中止すると、悪化してしまうことがあります。

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