そらいろネット > 家庭の医学 > 皮膚の病気 > 表皮水疱症・先天性表皮水疱症

表皮水疱症・先天性表皮水疱症


表皮水疱症ってどんな病気?

3つの病型

 

表皮水疱症 表皮水疱症には、3つの病型があり、重症度や治癒・治療法も、かなり異なります。
 単純型表皮水疱症、接合部型表皮水疱症、栄養障害型表皮水疱症があります。

共通した特徴

 

 3つの病型には、いくつか共通する特徴があります。
 親から子供へと伝わっていく病気です。体質が遺伝して起こるため、先天性表皮水疱症と呼ばれています。
 軽い刺激で、皮膚の一番外側の組織である表皮に、水疱(水ぶくれ)ができてしまいます。摩擦を受けやすい部位に水疱ができます。
 乳児や幼児に発症する病気です。

遺伝による先天性の病気

 

 遺伝性以外で、水疱ができる病気は、先天性表皮水疱症には含まれません。
 とびひ・伝染性膿痂疹のように、感染症などによって水疱ができても、表皮水疱症には入りません。

後天性表皮水疱症

 

 Z型コラーゲンへの、自己抗体による自己免疫性水疱症です。


表皮水疱症の原因は?

遺伝子の変異

 

遺伝子 表皮水疱症の根本的な原因は、遺伝子の変異です。
 ケラチン、プレクチン、ラミニン、インチグリン、Z型コラーゲン、BPag2など、遺伝子の変異によって病気が起こります。
 水疱は、機械的な刺激によって発生します。


表皮水疱症の症状は?

水疱

 

水ぶくれ 病型によって、千差万別と言ってよいほど、症状は変異に富みます。
 共通する特徴では、生まれた時から、または生まれて間もない頃から、こすれたり、ぶつかったりする部位に、水疱が発生します。
 病型ごとの構造蛋白の存在部位で、水疱が作られます。

 

単純型表皮水疱症

   

 ケラチン5/14の遺伝子異常が原因と考えられています。染色体優性遺伝します。
 生後間もなくから症状が現れます。手足を始め、身体の摩擦を受けやすい部位に、大小の水疱ができます。時間が経つと水疱は破れてただれてしまいますが、跡が残ることはありません。
 夏になると、症状が悪化する傾向があります。
 思春期以降、症状が軽くなる傾向があります。

 

優性栄養障害型表皮水疱症

   

 Z型コラーゲンの遺伝子異常が原因と考えられています。常染色体優性遺伝します。
 幼少児期、手足の外側に水疱が現れます。水疱が破れるとただれとなり、その後、瘢痕(はんこん)・引きつれ、稗粒腫(はいりゅうしゅ)・イボが残ります。しばしば、爪の変形や脱落、手足の指先の委縮が起こります。魚鱗癬(ぎょりんせん)、毛孔苔癬(もうこうたいせん)、多汗症、多毛症などを合併することも少なくありません。
 夏に症状が悪化し、冬に症状が軽くなりますが、生涯続く病型です。

 

劣性栄養障害型表皮水疱症

   

 優性栄養障害型表皮水疱症と同様に、Z型コラーゲンの遺伝子異常が原因と考えられています。常染色体劣性遺伝します。
 生下時、または出生直後から、手足や体幹に多数の水疱が見られます。水疱のある部位は、瘢痕や稗粒腫が残り、瘢痕のある部位には潰瘍(かいよう)が発生し、ガン化することもあります。手足の指が癒着してしまい、棍棒のようになることもあります。
 皮膚の乾燥、爪や歯の変形、脱毛などの症状も見られます。口腔(こうくう)、咽頭(いんとう)、食道の粘膜にも、水疱が発生します。ひどい瘢痕が残り、嚥下障害(えんげしょうがい)を起こすこともあります。

 

接合部型表皮水疱症

   

 ラミニン5、]Z型コラーゲンの遺伝子異常が原因と考えられています。常染色体劣性遺伝します。
 生下時、爪の付け根に水疱が見られます。全身の皮膚、口腔粘膜、気管などにも波及し、あとに治りにくいただれが残ります。特に、鼻や口の周囲のただれは、治りにくい傾向があります。
 発病後、数ヶ月以内に死亡してしまう患者さんが多いです。青年まで成長することもあります。


表皮水疱症の診断は?

遺伝子診断

 

検査 確定診断には、いくつかの検査方法があります。病型によって予後が異なるため、病型確定のための検査も行います。正確な病型診断が重要ですが、ほとんどの場合が出生時発症で、その時点で医療機関を受診するため、臨床症状からの診断は困難です。
 皮膚の一部を取って、光学顕微鏡で調べる、皮膚生検を行います。
 皮膚の一部を取って、蛍光抗体法で欠損している蛋白を調べる、皮膚生検を行います。
 皮膚の一部を取って、電子顕微鏡で調べる、皮膚生検を行います。
 血液検査による遺伝子診断も必要な検査のひとつです。遺伝子診断を行えば、蛍光抗体法や電子顕微鏡による皮膚生検は必要ありません。


表皮水疱症の治療法は?

遺伝子治療

 

塗り薬 遺伝性疾患で、現在ではまだ、遺伝子治療は行われていません。
 病型診断を確定し、余語を推測し、水疱、びらんの形成、二次感染を予防する対症療法が中心となります。
 同時に、家族や患者さんに対する遺伝相談も重要になります。

対症療法

 

 通常の潰瘍に対する一般的な治療と同様に、軟膏療法を行います。皮膚の病変部に、抗生物質含有の軟膏を塗布します。強い炎症の場合、副腎皮質ホルモン軟膏を塗布します。
 治りにくいただれに対しては、創傷被覆剤(そうしょうひふくざい)を塗布します。
 水疱やびらんを保護し、二次感染を予防する、病変に固着しないシリコンガーゼやメロリンガーゼを使用します。
 ビタミンEの内服が、効果的な場合もあります。
 症状によって、治療の幅はかなり広く存在します。

特殊な治療法

 

 最重症の患者さんには、表皮移植を行います。患者さんの培養表皮細胞から、自家培養表皮シートを作り、水疱部に移植する方法もあります。しかし、ごく限られた病院でのみ可能な治療法になります。
 劣性栄養障害型表皮水疱症で、手足の指が癒着した場合、形成術が必要になります。食道が狭くなって嚥下障害が起こった場合、食道拡張術が必要になります。


表皮水疱症かなと思ったら?

皮膚の保護

 

皮膚科医 こすったり、ぶつけたりすることによって、水疱ができる病気なので、身体を保護することが一番大切になります。

特定疾患

 

 表皮水疱症は、厚生労働省の特定疾患・難病に指定されています。

メインコンテンツ

 家庭の医学
 ・身近な植物図鑑
 ・身近な昆虫図鑑
 ・身近な野鳥図鑑
 ・身近な貝殻図鑑
 ・身近な生き物図鑑
 ・ベランダ園芸
 ・三浦半島観光地図
 ・無料で塗り絵
 ・ゲーム情報局
 ・日記
 ・コミュニティー

検索


広告


  家庭の医学-皮膚の病気  
黒色真菌症・黒色真菌感染症 そらいろネット 薬疹
Copyright そらいろネット All right reserved.
mixiチェック
このエントリーをはてなブックマークに追加