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TIA・一過性脳虚血発作の概要は? |
おもな症状半身の運動障害 |
TIA・一過性脳虚血発作ってどんな病気? |
一過性の運動麻痺や感覚障害 脳に行く血液の流れが一過性に悪くなり(脳虚血)、運動麻痺、感覚障害などの症状が出現します。しかし、24時間以内(多くは数分以内)に自然に良くなり、症状が完全に消失するものをいいます。 |
TIA・一過性脳虚血発作の原因は? |
ふたつのタイプ 大きく2つのタイプに分類できます。 血栓が脳血管を詰まらせる 血管の壁にできた小さな血栓(けっせん)が脳内の動脈に流れて発生します。脳梗塞を起こす警告症状といえます。 血栓の詰まりが弱いとTIA 血栓が小さかったり、血栓の詰まり方が弱ければ、詰まった血栓は自然に溶けて血液が流れるようになります。血管が閉塞している時間が短ければ、脳はまだ壊死を起こしていないので、血流の再開とともに再び働きだすので症状は消失します。 血圧の急激な低下 血圧が急激に低下して発生します。 |
TIA・一過性脳虚血発作の症状は? |
症状が急激に出現 TIAの発症は急激に現れます。5分以内に症状が完成し、2分〜30分(多くの場合数分)、症状が続きます。 内頚動脈系内頚動脈系のTIAでは半身の運動麻痺、感覚鈍麻、失語症(言葉が言えない、理解できない)、片目の視野障害(一過性黒内障)などの症状が現れます。 椎骨脳底動脈系椎骨脳底動脈系のTIAではめまい、構音障害、物が二重に見える複視、意識障害をともなわないで下肢の脱力のために転んでしまうドロップアタックなどの症状が現れます。 脳梗塞の前兆 TIAが臨床的に重要なのは、脳梗塞の前兆となるためです。 |
TIA・一過性脳虚血発作の症例は? |
高血圧と糖尿病のある63歳男性 63歳の男性。10年前から高血圧と糖尿病があり、降圧薬と経口糖尿病薬を服用していました。 神経内科を受診 初めてのことだったので心配になり神経内科を受診しました。 典型的なTIA 片側の目の動脈に血栓が詰まって一過性黒内障(いっかせいこくないしょう)という視野障害が起こっていました。その血栓の一部が剥がれて脳内の中大脳動脈に移動し、反対側に運動麻痺も認められました。 |
TIA・一過性脳虚血発作の診断は? |
超音波検査 頸動脈の超音波ドプラー検査が有効です。血管の内中膜の厚さ、動脈硬化の指標になるプラークの状態を調べます。 MRI 拡散強調画像MRIは急性期の脳梗塞の有無を調べるのに有効です。 |
TIA・一過性脳虚血発作の治療法は? |
脳梗塞を予防 多くの場合、診察時には症状が治まっているので、再発予防が重要になります。 再発を防止 再発予防のための薬物治療としては、抗血小板薬のアスピリン、クロピドグレル、シロスタゾールなどを使います。 手術療法頸動脈の血管病変がひどく、70%以上の狭窄が見られる場合、頸動脈内剥離術と呼ばれる手術を行います。 |
TIA・一過性脳虚血発作かなと思ったら? |
必ず診察を 一過性の循環障害の症状は、脳梗塞の前兆として重要です。 脳梗塞のリスク 一度TIAを起こした患者さんで、数日以内に脳梗塞を起こすリスクが高いのはどのような人なのかを予測する方法があります。 注意が必要な場合2週間以内に4回以上の発作がある場合、2週間以内に頻度・持続時間・重症度が急増に増している場合、心臓の異常が塞栓の原因と考えられる場合は早期の入院が必要になります。 |
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