オオヒラタシデムシ

[和名・種類]

オオヒラタシデムシ

[学名]

Eusilpha japonica

[英名]

-

[名前の由来]

大扁埋葬虫、大扁死出虫。大きなヒラタシデムシのこと。

[分布]

北海道〜九州

[科名]

コウチュウ目シデムシ科

[体色]

黒色

[時期]

４月・５月・６月・７月・８月・９月・１０月

[特徴・生態]

　平地から山地の林内に生息する、もっとも普通に見かけるシデムシの仲間。
　体長は約23mmになり、扁平です。触覚は黒褐色で、末端の4節は膨大で、うち3節は光沢がありません。上唇の前縁はえぐられます。前胸背は点刻を密布し、中央はやや平滑で、中央に浅い縦溝があります。上翅には4条の縦隆があり、第3条は短く、第4条は太いがメスでは弱くなります。肢および体下は黒色です。
　幼虫はワラジムシ形で、平べったい形をしています。モンシデムシやクロシデムシのように、親虫が子育てをすることはありません。
　越冬形態は成虫です。
　幼虫も成虫と同様に、動物・昆虫・ミミズの死体、糞を食べます。昼行性で、落ち葉の下など地面を這うように移動し、動物が死ぬとすぐに集まり、動物の死体や糞に群がって食べ、土に戻す役目を果たしています。
　生活型は、卵→幼虫→さなぎ→成虫の完全変態を行います。越冬した成虫が4月〜7月に土中に1個ずつ産卵し、孵化した幼虫は8月末頃までに成虫になります。羽化は土中で行います。
　ヒラタシデムシ、ホソヒラタシデムシに良く似ています。豊かな森ほど、多くの種類が生息しています。

[観察・感想]

　オオヒラタシデムシの成虫の写真です。
　ちょうど交尾中だったみたいです。逃げ足が速い上に、日陰をコソコソと移動するので、見かける機会は多いんだけど、写真を撮るチャンスが少ない昆虫です。追いかけながらとっても、周囲が薄暗いので被写体ブレしてしまいます。交尾中だったので、動かずにいてくれました。
　オオヒラタシデムシは、昆虫の中でも、かなり嫌いな昆虫の一種です。実は気持ち悪くて、見るのもイヤなんですよ。私の心の中のイメージは、森のゴキブリです。近付くと人の気配を感じて、サササーっと逃げ出していきます。その行動がゴキブリに良く似ててさ。外見も、ゴキブリに似てるし。
　幼虫の姿は、成虫以上に気持ち悪いし。シデムシの幼虫の姿って、もはや地球外生命体ですよね。ありえないレベルに達しています。
　しかもさ、シデムシって死んだ昆虫や動物に集まるんだよ。森の中で死人を発見した時、全身にシデムシがたかっててさー。そして近付くと、一斉に逃げ出して。その光景を目にして以来、トラウマになっちゃってさー。
　って、実際に森の中で人の死体を見たわけじゃないんだけど。なんとなく、そんなイメージが心の中にあるんだよね。

[写真撮影]

2008年06月19日

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