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サトキマダラヒカゲの成虫


サトキマダラヒカゲ
[和名・種類]

サトキマダラヒカゲ

[学名]

Neope goschkevitschii

[英名]

The goschkevitshi's labyrinth

[名前の由来]

里黄斑日陰。人里近くに生息するキマダラヒカゲのこと。
別名、キマダラヒカゲ。

[分布]

北海道〜九州

[科名]

チョウ目タテハチョウ科

[体色]

茶褐色

[時期]

5月・6月・7月・8月

[特徴・生態]

 平地〜低山地の雑木林周辺、市街地で良く見かけるタテハチョウの仲間。日本固有種です。
 成虫は、普通は年2回発生し、5月〜6月と、8月に見られます。前翅長は27mm〜37mmになります。寒冷地では年1回の発生にとどまります。茶褐色の地に、橙黄色の斑紋と、脈に沿った同色の線を持ちます。表面は褐色が強く、裏面は黄褐色で、夏型は色が濃くなります。
 越冬形態はさなぎです。
 食べ物は、幼虫ではイネ科のメダケ、アズマネザサなどのタケ類を食べます。成虫は暗い場所を好み、樹液や熟した果実に集まり、花にはほとんど訪れません。
 生活型は卵→幼虫→さなぎ→成虫の完全変態を行います。
 ヤマキマダラヒカゲと非常に良く似ていますが、サトキマダラヒカゲの方が遅れて羽化します。前翅表面黄斑に入る黒点の数、後翅基部寄りに入る紋様で見分けますが、個体差もあり見分けは難しいです。以前はキマダラヒカゲとして同種に扱われていましたが、高橋真弓氏の研究により別種と判明しました。

[観察・感想]

 サトキマダラヒカゲの成虫の写真です。
 サトキマダラヒカゲのメスですねー。ちょうど、産卵中でした。幼虫の食草はアズマネザサなどのイネ科のササ類ですが、まさにアズマネザサの葉に産卵していました。やっぱりチョウって、幼虫の食草に卵を産み付けるんですねー。どうやって食草を見分けているのか、とても不思議です。家庭菜園をやってても、それぞれ食草とする幼虫に食害されるし。眼で見分けているのかな、それともニオイで見分けているのかな?
 良く似た種類には、ヤマキマダラヒカゲがいます。かつてはキマダラヒカゲとして同種として扱われていたんですが。最近は別種として扱われるようになりました。見分けのポイントが少なくて難しいのですが、後翅の付け根付近にある3つの斑紋の角度で見分けるんだけど。はっきりと見分けられるほど角度が異なるわけじゃないので、見分けるのは難しいんですよ。あとは生息している場所で見分けるくらいですね。ヤマキマダラヒカゲは標高500m以上に多く生息しているので、標高500mの土地のない三浦半島には、ヤマキマダラヒカゲは生息していないんじゃないかなーと思います。
 そんな感じの見分け方で、サトキマダラヒカゲとしました。三浦半島最高峰の大楠山でも、海抜242mしかないし。海抜242mでも、三浦半島の中では、昆虫や植物はかなり違うんだけど。

[写真撮影]

2008年06月19日

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