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進行を予防する目薬 |
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初期のうちは、進行を予防する目的で目薬を点眼します。目薬は進行を抑制するもので、視力を改善したり、白内障を治すものではありません。 |
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根治療法は手術 |
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白内障を根本的に治療するには、手術を行います。
手術によってどの程度視力が回復するかは、光を受け止める網膜や、視神経、など脳に関係してくる問題もあります。したがって、白内障だけの場合は、手術によって良い視力を得ることができます。
白内障以外の病気があれば、それに応じた視力になります。また、老眼は治らないのでメガネは必要になります。 |
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日帰り手術も可能 |
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白内障の手術は、技術の進歩により安全性も増し、手術後すぐに良い視力を得られるようになってきました。
以前の手術法では、水晶体を丸ごと摘出していました。
しかし現在は、水晶体の外側の水晶体嚢(すいしょうたいのう)と呼ばれる袋を残し、にごっている中身のみを取り除き、残した袋に眼内レンズを挿入します。小さな傷口で手術が行えるようになり、縫合せず手術は終了します。
麻酔は目薬による点眼麻酔で行い、手術の痛みもあまりありません。手術時間は約20分です。軽度の白内障で他の病気のない人であれば、日帰り手術が可能です。進行した白内障では、約1週間の入院が必要となります。 |
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眼内レンズ・人工水晶体 |
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眼内レンズ、または人工水晶体と呼ばれ、ほとんどの白内障手術で使用されています。
手術によって水晶体という凸レンズを摘出してしまうので、代わりのレンズとして水晶体嚢に挿入されます。眼内レンズができる前は、分厚いメガネ、コンタクトレンズなどで視力矯正をしていました。 |
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折りたたみ式 |
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眼内レンズは眼内に長期間入れておくので、体が異物と認識しない材質で、前房水(ぜんぼうすい)という眼内の水の比重に近いものが使用されます。
現在ではハードコンタクトレンズと同じ材質のポリメチルメタクリレートや、アクリルなどが使用され、折り畳んで挿入し眼内で開くフォールダブルレンズが主流となっています。折り畳むことにより、手術の傷口を半分に縮小できるようになりました。
赤ちゃんにも使用することができ、一度入れた眼内レンズは、普通は取り出すことはありません。 |
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老眼は治せない |
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眼内レンズは個体のため、厚さを変化させることができません。このため、老眼と同じ状態になってしまいます。
最近では、いくつかの距離でピントが合うように工夫された眼内レンズも作られるようになっています。 |
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術後感染症 |
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白内障手術では、術後感染症などによる合併症によって引き起こされる失明には注意が必要になります。 |