|
ビタミンD欠乏性くる病 |
|
|
ビタミンD不足が原因 |
|
|
ビタミンDは、皮膚が紫外線の照射を受けて、コレステロールから生合成されます。
しかし乳児の場合、それだけでは不十分なため、食べ物からの摂取が必要となります。とくに極小未熟児では、ビタミンD欠乏になりやすいことが知られています。 |
|
|
他の病気が原因になることも |
|
|
アトピー性皮膚炎があるために、著しい食事制限を続けた場合、くる病になってしまうこともあります。
ビタミンDは、肝臓や腎臓で代謝され、活性体となります。そのため、肝障害、抗けいれん薬摂取時、腎臓の病気によって、食事によるビタミンD不足とは無関係に、くる病を発症することがあります。 |
|
|
ビタミンD欠乏性くる病の治療法 |
|
|
治療には、腎臓結石に注意しながら、活性型ビタミンDを使用します。 |
|
ビタミンD依存性くる病 |
|
|
2つの病型 |
|
|
ビタミンD依存性くる病は、I型と、II型の2つの病型に分類されます。
I型の原因は、ビタミンDを活性化する酵素に異常があり、活性型ビタミンDが産生されないために発症します。
II型の原因は、ビタミンD受容体の異常により発症します。 |
|
|
2歳未満 |
|
|
発症年齢、臨床症状ともに類似しています。2歳未満で、低カルシウム血症と、骨のくる病性変化を起こします。
II型では、高頻度で禿頭(とくとう)がみられます。 |
|
|
ビタミンD依存性くる病の治療法 |
|
|
治療には、活性型ビタミンD製剤の投与を行います。しかし、II型の場合、治療困難なケースが少なくありません。 |
|
低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病(家族性低リン血症性くる病) |
|
|
もっとも多いタイプのくる病 |
|
|
腎臓でリンの再吸収、腸管でのリンの吸収障害の結果、著しい低リン血症と過リン酸尿を示し、くる病を発症します。
一般的には、伴性優性遺伝形式をとりますが、散発例も少なくありません。未熟児くる病、腎性くる病をのぞけば、日本ではもっとも発生頻度の高いタイプのくる病です。 |
|
|
生後1年くらいに発見される |
|
|
低リン血症などは、生後早期には認められないことがあります。多くの場合、生後1年ごろに、四肢の変形、歩行異常、歩行遅延、低身長などによって発見されます。 |
|
|
低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病の治療法 |
|
|
治療には、経口リン製剤、および活性型ビタミンDの投与を行います。 |