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おもな現れかた |
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とくに理由がないのに、表情が乏しく、行動量と活動性が減少し、好きなテレビも見ず、友達や遊びに関心を示さなくなります。また、食欲がなくなり、体重が減少し、眠りが浅く、イライラして怒りっぽくなります。
一般に、朝方は調子が悪く、夕方になると気分が落ち着いて、元気が出てきます(日内変動)。頭痛、吐き気、腹痛などの身体症状を訴えて学校に行きたがらず、成績が低下してくることもあります。 |
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年齢による現れかたの違い |
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幼児期 |
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学齢前の幼児では、遊び方が単調で、創造的ではなく、理由もなく泣くことが多く、極端に臆病で、食欲不振、睡眠障害などがみられます。
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小学生 |
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小学生では、カンシャクをおこしやすく、嬉しいという感情の表現が少なく、創造的な遊びができず、友達との触れ合いが少なく、集中力に欠け、勉強が苦手、夜尿、爪噛み、性器いじりなどの癖がみられます。
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中学生 |
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中学生では、物事へのこだわりが多くなり、自殺について話すことが多く、友達に対する劣等感があり、気分が変わりやすくなり、頭痛・腹痛などの身体症状をしきりに訴えます。『憂鬱な気分』と『自責的な考え』を訴えるようになり、『死んでしまいたい』といって考え込んでしまうこともあります。 |
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ほかの病気との違い |
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憂鬱な気分は、健康な子供にもよくみられることで、それだけですぐに病的なものと断定することはできません。身体的な病気のかかりはじめにみられるけだるさや元気のなさ、さらに軽い意識障害をうつ状態と見誤ることもあります。統合失調症(精神分裂病)でも、うつ状態がよくみられますし、近親者の突然の死去、離別などによって、反応性のうつ状態がみられることがあります。いわゆる登校拒否との区別は、容易ではありません。 |