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自分から動くことが大切です |
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本人もひどく悩んでいるのに、悩みを解決する道を選択すること自体に抵抗し、葛藤を繰り返します。両親の理解が乏しいとか、干渉しすぎるといって反発します。
権威を認めることにも抵抗しますから、精神科医を訪ねることを周囲が勧めても受け入れられませんし、自ら相談に行くこともほとんどありません。
本人は自己形成をめぐって混乱しているため、『自分から動く』という積極的行動をおこして、はじめて解決や改善の糸口がつかめるのです。 |
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正しい情報を伝えます |
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まずは、正しい情報を伝える必要があります。
本人に勧めても受診しない場合は、両親が精神科医に行って相談することが良いでしょう。その際、精神科医なら誰でも良いというわけではなく、思春期や青年期の障害を手掛け、精神療法 の心得のある精神科医を探して相談した方が良いです。 |
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治療は長期間にわたります |
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本人が意を決して精神科医を訪ねたら、症状や、行動ばかりでなく、その奥にある自己評価、自尊心の傷付き、不安、別離不安、存在の不安、罪悪感などを明らかになってくるでしょう。
しかし、初診の先生がその後の治療を継続して担当してくれるとは限りません。こうした青年が近年増加傾向にあり、どの精神科医も手一杯の患者さんを抱えていることが多いからです。その場合、最も適切と考えられる精神科医や心理士を紹介してくれます。
ただし、自己形成に関わる治療ですので、長期間にわたって治療が必要です。 |
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薬を飲んだからといって治るわけではありません |
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薬の使用は、抑うつ感、強迫症状、衝動行為をおこす興奮をやわらげるのに効果がある場合に向精神薬 などを用いられます。薬だけで治るものではありません。
安易に入院させたりすると、それが母親や周囲の人との物理的な分離を招くことになりますので、愛情対象を取り戻そうとして病院内でリストカットが頻発することがあります。 |
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いろいろな経験が必要です |
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精神的に落ち着けば治まる場合が多く、年齢と共に自傷行為をする人口は減っていきます。これは、年齢に応じた経験により自己を確立する術を手に入れたからだと考えられます。 |