沿岸域の浅海、内湾、河川の淡水域~汽水域に生息するボラの仲間。
体長は約80cmになります。体は側扁しますが、頭部は小さく、頭部背面は広くて平たいです。側線はありません。背鰭はⅥ-Ⅰ、8、尻鰭はⅢ、8、腹鰭はⅠ、5、1縦列鱗数は40個~42個です。背面は灰青色で、水中では黒っぽく見えます。腹面は銀白色です。成魚では、眼に眼瞼が良く発達します。上顎の主骨の後端部は眼前骨に覆われます。両顎には外縁に沿って、小さな歯があります。
中部地方以南では10月~2月に、外洋のやや深い場所で産卵します。春になると稚魚は3cm~6cmに成長し、河口~淡水域に入り、時に大群となります。秋に約25cmまで成長すると、海に下ります。成魚になると、外洋に移動します。
雑食性で、海底の小動物、藻類、有機物を、泥と共に食べます。そのため、胃の幽門部は厚い筋肉になっています。
性質が敏活で、表層を泳ぎ、水面上を良く跳ねます。
秋~冬は、美味です。卵巣から、からすみを作ります。胃から、ボラのヘソを作ります。出世魚で、地域によって呼び方は変わりますが、成長に従ってオボコ→イナッコ→スバシリ→イナ→ボラ→トドと変化します。なお、地域によって呼び方は変わります。 |