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        治療が必要かどうか判断 | 
       
       
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          子宮筋腫は、すべて治療が必要になるわけではありません。治療の対象になるのは、全症例の約10%とされています。 
       症状が強い場合、悪性が否定できない場合、不妊の原因になっていると考えられる場合、分娩障害が予測される場合などでは、手術の対象となります。 
       年齢、症状の程度、妊娠の希望の有無など、さまざまな条件を考慮して、治療の必要性や治療の方法を決めていきます。 | 
       
       
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        妊娠を希望する場合 | 
       
       
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         子供を作る希望がある場合は、筋腫部分のみを摘出する子宮筋腫核出術(しきゅうきんしゅかくしゅつじゅつ)を行います。 
       再発する可能性があるので、手術後6ヶ月以降であれば、なるべく早期に妊娠を計画するのが良いでしょう。 | 
       
       
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        妊娠を希望しない場合 | 
       
       
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         子供を作る希望がなく、40歳以上の場合は、普通は子宮すべてを摘出する単純子宮全摘除術(たんじゅんしきゅうぜんてきじょじゅつ)が行われます。子宮の大きさによっては、膣式の子宮全摘が可能です。 
       最近では、腹式手術、膣式手術の他にも、腹腔鏡や子宮鏡を使った内視鏡下手術も行われるようになりました。 | 
       
       
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        薬物療法 | 
       
       
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         薬物療法では、卵巣機能を抑えて、血中エストロゲンのレベルを下げ、擬似的に閉経後の状態にするホルモン療法があります。 
       手術前に薬物療法を4ヶ月〜6ヶ月間おこないます。この間は無月経になるので貧血は改善され、筋腫は縮小し、手術操作が安全、かつ容易になります。 
       しかし、投与終了後すぐに手術を行わないと、閉経に移行しない限り、約6ヶ月で筋腫は元の大きさに戻ってしまいます。mた、使用される薬剤は低エストロゲン環境をもたらすため、更年期障害のような症状や、骨量の減少など、副作用を引き起こします。繰り返し長期間に使用することはできません。 | 
       
       
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        子宮動脈塞栓術(しきゅうどうみゃくそくせんじゅつ) | 
       
       
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         最近では、子宮動脈塞栓術という治療法も行われています。現在では臨床研究段階で、健康保険は適用されません。 
       X線透視下で、子宮動脈に挿入した細い管から血管を詰まらせる物質を注入し、血流を遮断することで筋腫を小さくする治療法です。 
       筋腫の変性による感染や、強い痛みなど、重い副作用の発生も報告されていて、将来の妊娠への影響など、検討すべき課題が多いのが現状です。 |