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3つのタイプの突然死 |
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心臓突然死の原因としては、虚血性心疾患(きょけつせいしんしっかん)、非虚血性心疾患、とくに原因となる心疾患のないものに分類されます。 |
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虚血性心疾患による突然死 |
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虚血性心疾患が原因として起こる突然死には、狭心症(きょうしんしょう)、急性心筋梗塞(きゅうせいしんきんこうそく)、陳旧性心筋梗塞(ちんきゅうせいしんきんこうそく)があります。
虚血性心疾患による心臓突然死の仕組みは、以下のタイプがあります。
急性の心筋梗塞で、壊死(えし)した心筋部分から心破裂が生じるもの
広範囲の心筋梗塞のため、重症の心不全になるもの
心室頻拍(しんしつひんぱく)や、心室細動(しんしつさいどう)などの重症心室性不整脈によるもの |
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非虚血性心疾患による突然死 |
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非虚血性心疾患が原因として起こる突然死には、心筋症(しんきんしょう)、心筋炎、WPW症候群、遺伝性QT延長症候群があります。
これらの心臓突然死の仕組みは、不整脈によるものです。 |
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不整脈による突然死 |
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突然死を起こす不整脈は、頻度の高いものから順にあげると、以下のようになります。
心室細動
心静止
高度徐脈(こうどじょみゃく、洞不全症候群、あるいは房室ブロック)
心室頻拍
心室頻拍では、心拍数が速いと血圧が著しく低下し、ショック状態に陥ります。
心室細動では、心室のポンプ機能が失われ、血圧はほぼゼロになってしまい、5秒〜15秒で意識が消失します。意識がなくなるとともに、全身の痙攣(けいれん)が生じることがあり、適切な治療を行わないと死にいたります。 |
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WPW症候群、遺伝性QT延長症候群など |
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WPW症候群の患者さんに心筋細動が生じると、非常に速い心拍数になることがあります。まれに、心室細動に移行することもあります。
遺伝性QT延長症候群の患者さんでも、心室細動が生じる可能性があります。
洞不全症候群(どうふぜんしょうこうぐん)、房室ブロック(ぼうしつぶろっく)などで、脈が異常に遅くなる高度の徐脈になったり、心静止の状態になったりすることも突然死の原因となます。 |
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特発性心室細動 |
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近年では、はっきりとした心疾患がない人に起こる心室細動発作が注目されています。このような心室細動を特発性心室細動(とくはつせいしんしつさいどう)と呼んでいます。
この特発性心室細動には、10歳以下の小児に多いタイプと、青壮年の男性に多いタイプとがあります。 |
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小児の突然死 |
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男女に発生頻度の差はありません。約3分の1に、突然死の家族歴があります。
運動、または精神的緊張が発症の誘引となります。 |
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青壮年の突然死 |
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従来では、ポックリ病、青壮年突然死症候群と呼ばれていました。
トルサード・ド・ポアンツと呼ばれる、特徴的な心室頻拍が現れ、失神発作や、突然死を引き起こします。 |
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ブルガダ症候群 |
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近年、報告例の多いものが、ブルガダ症候群と呼ばれるものです。
東南アジア人の青壮年男性に発症することが多く、夜間、とくに睡眠中に発作が起こる傾向があります。
ブルガダ症候群では、非発作時の心電図でも、特徴的な波形を示すことがあります。そのような心電図の波形で、失神などの既往歴がある場合には、ブルガダ症候群が強く疑われます。
一部のブルガダ症候群の患者さんでは、遺伝子の異常が発見されています。 |
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無症候性ブルガダ様心電図 |
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心電図の波形は不整脈発作のまったくない人でも、健康診断などで発見されることがあります。これを無症候性ブルガダ様心電図と呼んでいます。
無症候性ブルガダ様心電図の患者さんには、突然死が生じる可能性は非常に低いと考えられています。しかし、ハイリスクの症例が隠れている可能性もあるため、現在でも研究が続けられています。 |