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 ダイランチン性歯肉増殖症

ダイランチン性歯肉増殖症の概要は?
おもな症状
  歯肉肥大・歯肉増殖
症状が似ている病気
  歯肉炎

ダイランチン性歯肉増殖症ってどんな病気?
薬物性歯肉肥大の原因薬剤
  イメージ画像 ダイランチン性歯肉増殖症は、薬物性歯肉肥大の一種です。
 ある種の薬剤を服用すると、その副作用として歯肉がはれて厚くなります。歯肉肥大や、歯肉増殖と呼ばれます。
 歯肉肥大を起こす薬剤には、抗けいれん薬・てんかんの治療薬、降圧薬(高血圧症や狭心症などの治療薬)、免疫抑制剤(臓器移植などの受けた患者さんが服用する薬)があります。
家庭の医学:てんかん

ダイランチン性歯肉増殖症の症状は?
抗けいれん薬の副作用
  イメージ画像 抗けいれん薬のダイランチン(フェニトイン、アレビアチン、ジフェニルヒダントインなど)を服用した場合の副作用として、歯肉が硬く腫れ上がります。歯肉が硬くなり出血はしません。長期間服用するため、服用開始から2ヶ月〜3ヶ月後から腫れ始めます。
 症状の激しい場合は、歯を完全に埋め尽くすほどに腫れ上がることもあります。
確率は50%
   発現頻度は服用者の約50%になります。
 比較的、若い人に多くみられますが、性差はないとされています。
前歯の外側が多い
   歯肉の腫れる程度は、口腔清掃状態と関連があるといわれています。
 よく腫れる場所は、前歯の唇側(外側)です。口の中全体が腫れることもありますが、歯がなくなると腫れは引いてしまいます。

ダイランチン性歯肉増殖症の原因は?
ダイランチンの影響
  イメージ画像 ダイランチン性歯肉増殖症の原因は、ダイランチンの影響で歯肉中の線維芽細胞(せんいがさいぼう)が活発に分裂し、増殖や肥厚が起こると考えられています。

ダイランチン性歯肉増殖症の治療法は?
口腔清掃指導
  イメージ画像 まず、服用中のダイランチンを中止することが考えられます。しかし、ダイランチンはてんかんの主治療薬なので、それができない場合もあります。
 歯肉の腫れが、口腔清掃浄状態、プラーク量と関係することがあるため、治療の基本は口腔清掃指導から開始されます。専門医によるケアを行い、薬剤の減量や他剤への変更も検討します。
外科的な治療法
   スケーリングを行ないますが、歯肉が線維性に肥大している場合は、腫れがなかなか引かずに、ポケットも浅くなりません。
 このような場合、口腔清掃をしやすい環境を作るため、外科的に腫れている歯肉を切り取ります。

ダイランチン性歯肉増殖症の予防法は?
再発が多い
  イメージ画像 プラークの沈着が少なければ発生しないとされています。適切な口腔清掃状態を維持することができれば、再発は起きにくいとされています。
 しかし、ダイランチンは基本的な運動機能も抑制するため、患者さんが口腔清掃を良好に維持することは困難になり、再発することが多くなります。
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