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ムラサキイガイ


ムラサキイガイ

[和名・種類]

ムラサキイガイ

[学名]

Mytilus galloprovincialis

[英名]

Mediterranean mussel

[名前の由来]

紫貽貝。
別名、ムール貝(むーるがい)。チレニアイガイ。

[分布]

日本各地

[科名]

二枚貝綱ウグイスガイ目イガイ科

[特徴・生態]

 内湾や湾内の岩礁、防波堤、岸壁、ブイ、船底などに密集して生息するヨーロッパ原産のイガイの仲間。
 殻長は約9cm、殻高は約5cm、殻幅は約3.5cmになります。長卵形で、殻頂の方へ細まり、後方へ広がります。イガイよりも殻が薄く、紫青色が強く、内面は青みがかかり真珠光沢は強くありません。表面は黒、または褐色で光沢があり、成長肋は明瞭です。両殻が合すると、殻頂の舌に狭い足糸開口があります。殻頂は鈍くイガイのように曲がらず、足糸の出るあたりは、わずかに膨らんで黄みを帯びています。腹縁はやや膨れます。
 1930年前後、ヨーロッパから船底に付着して日本に移入したと考えられています。1935年、初めて神戸港で発見されました。
 ヨーロッパではムール貝として食用にされますが、日本では食文化の違いからあまり食用にされません。また、貝毒による中毒が多いため、検査の行われた市販の物が食用に向いています。

[観察・感想]

 現在では日本各地どころか、世界各地に広がったヨーロッパ原産の外来種です。しかも繁殖力が旺盛で、すでに食物連鎖の一翼を担う存在となり、水質浄化にも役立っているという、なんとも微妙な存在の外来種。
 防波堤を遠くから見るとびっしりと真っ黒に見えますが、その正体がこのムラサキイガイです。ブイの下半分が黒いのも、ムラサキイガイです。漁師さんの養殖用の網にも、ムラサキイガイがビッシリと付着しています。
 ムラサキイガイの周辺には多くの生物は生息していますが、この旺盛な繁殖力が人間の生活に大きな被害をもたらすことも多々あります。発電所の冷却水の取水口を塞いでしまい、原子力発電所を停止させてしまうなんていうこともあります。そのため、人力による取水口の掃除が定期的に行われています。下水の排水口を詰まらせてしまうこともあるし、船底に付着して燃費を悪化させる原因にもなります。

[写真撮影]

2008年02月29日

三浦海岸
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ムラサキイガイ
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