横須賀市吉井の法善寺

浦賀地区

浄土真宗のお寺で西本願寺の末寺です。山号は流水山といいます。吉井に2軒ある寺院のひとつです。
2019年から本堂の建替え工事が行われています。完成は2020年10月を予定しています。関東大震災で被災して大改修を行っていますが、痛みが激しく建て替えに至ったとのこと。
アクセスは不便で久里浜駅と北久里浜駅の中間あたりにあります。京急久里浜駅からは徒歩25分くらいかかってしまいます。京急北久里浜駅からは徒歩35分くらい、浦賀駅からは徒歩40分くらいといったところでしょうか。最寄りのバス停は「吉井」です。吉井ってとても大きなマンション群が建ち並んでいますが、交通の便は悪いですね。新しく造られた参道の右側に参拝者用駐車場があります。

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法善寺の由緒

案内板による由緒

法善寺
創建は古く開山当初は真言宗でしたが、文明年間(1480年頃)本願寺第八世御門主蓮如(れんにょ)上人が布教のため関東に下向したとき、時の住職・法憧坊善性(ほうどうぼうぜんしょう)がその教導を受け、浄土真宗に改宗しました。寺名も住職の名前から二字をとって法善寺改めました。蓮如上人が書した六字名号「南無阿弥陀仏」は軸にされ寺宝として保存されています。
山号の「流水山」は昔参道に面した所に井戸があり、三浦五井のひとつ「吉井」が村名となったという伝説があります。
本堂内陣の格天井には243枚の花の絵が鮮やかに描かれています。
浦賀行政センター市民協働事業・浦賀探訪くらぶ

法善寺本堂新築工事案内板による由緒

法善寺

工事中(2019年7月10日撮影)

当寺は文明12年頃(1480年頃)、本願寺第八第門主蓮如上人が関東地方に布教に来られ、真言宗から浄土真宗に改宗されました。
現本堂は、江戸時代中期頃(200年~250年前)に建立されたもので、大正12年の関東大震災の際に、甚大な被害を受け大修復された記述が文献に載っています。その後、昭和57年に屋根替えを中心に改修しました。平成25年より調査を行ってきましたが、雨漏りや腐食等老朽化も著しく使用に堪えない状態となりました。
そこで、御本尊様をお祀りし、門信徒の皆様のご先祖をお守りご供養するとともに、法要と修養の場としての本堂の建替えを行うこととなりました。
また、先行しておりました、本堂までのスロープ参道の新設工事が無事完了しました。ご高齢の方やお足元がご不自由な方も、新しい御本堂の前まで車で上がることが可能になり、お墓参りしやすくなります。
法善寺開山以来の歴史的大事業として、門信徒の皆様の信心篤きご浄財によって、本堂新築工事を行うものであります。
門信徒の皆様には、出費御多端の折とは存じますが、本堂新築事業に絶大なるご協力をお願い申し上げます。
工事予定
現本堂解体 2019年8月
地鎮式 2019年10月
上棟式 2020年4月
完成 2020年10月
工事中はご不便をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。
平成30年12月
法善寺住職 吉永昭
建設委員会一同
飛鳥から未来へ 西暦578年創業世界最古の企業 設計・施工金剛組

法善寺の写真

法善寺

参道(2019年7月10日撮影)

数年ぶりに訪れた法善寺。
工事が行われていましたが、なにか雰囲気が違うような気がしました。こんな感じではなかったような、だけど頻繁に訪れている場所ではないのでしっかりと記憶に残っているわけでもなくて・・・

法善寺

参道(2006年9月10日撮影)

気になってしょうがなかったので、何年も前に撮影した写真を引っ張り出してみた結果。
まったく違っていました!!
参道には山門がありましたが、なくなっていました!!

法善寺

山門(2006年9月10日撮影)

在りし日の山門です。
史跡巡りが好きな私としては、山門がある以前の参道の方が好きなんですが・・・。階段では墓参に訪れるのが大変だということで、車でも来られるように改修したようです。
それにしてもずいぶん大胆に改修しましたねー。この後、本堂も建て替えるらしいです。

法善寺

本堂(2019年7月10日撮影)

解体を待つ本堂の姿。
ちょっと寂しげですね。

法善寺

本堂(2006年9月10日撮影)

現役で頑張っていたころの本堂です。

法善寺

本堂(2019年7月10日撮影)

法善寺と書かれた扁額が掲げられていました。
建て替え期間中はどこかに保管しておくのかなと思います。堂内の仏像なども保管しておいて、完成後に移動させるんだと思います。
以前テレビで見たことがありますが、仏像の移動って大変なんですよー。当たり前ですが指一本折れてしまっただけでも大変なことですからね!!江戸時代の頃とかは移動なんてテキトーだったと思うけど(^^;)

法善寺

屋根(2019年7月10日撮影)

屋根が印象的だったので写真を撮っておきました。
私の手持ちの資料では1506年(文亀6年)の建立とあります。当時は茅葺だったかもしれませんが、現在は銅板葺になっています。
建て替え後の新しい本堂の屋根、どうなるんだろう。個人的には茅葺がいいんですけどね、メンテナンスなどを考えると不可能かなと思います。
もしかしたら屋根材の銅板を溶かして、何か造るんじゃないかな?

法善寺

雨水甕(2019年7月10日撮影)

お寺によくある雨水を受ける甕です。
確認はしませんでしたが、ボウフラがたくさん住んでいると思います。お寺なので殺虫剤などは使わないと思います。ボウフラを防ぐためにメダカを入れていたりするかもね。
浄土真宗のシンボルマークともいえる下り藤の家紋が見えます。

法善寺

鎖樋(2019年7月10日撮影)

こちらもお寺っぽいなーって感じる鎖状になった雨樋です。
お寺っぽくていいですよねー。

五輪塔

五輪塔(2019年7月10日撮影)

法善寺の境内にあったわけじゃないんだけど、すぐ近くにあった五輪塔。
ちゃんと確認できたのは4基だけど、もしかしたら5基あったのかもしれない。
砂岩で造られた江戸時代中期や後半くらいのものですかねー。風化が激しいですね。これまた私個人の勝手な推測ですが、ずっとこの場所に置かれていたのではないかなって思います。地形的な理由からの推測ではありますが。

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