秋田県大館地方近辺が原産の犬種です。東北地方にいた中型犬の秋田マタギという熊猟犬を、大舘藩主佐竹候が改良し大型化しました。かつては大館犬として、土佐犬と闘犬会を二分する活躍をしていました。19世紀後半、シェパード、グレート・デーン、土佐犬との交配が行われました。大正時代に保存運動が起こり、洋犬の血を排除しつつ現在の姿になりました。
体高は雄で67cm、雌で61cmで、それぞれ上下3cmまでとされています。小さな立ち耳、クルンと巻いた尾が特徴です。
体重に決まりはありませんが、34kg〜50kgになります。
毛色は赤、虎、胡麻、白があります。
JKCでは第5グループ(原始的な犬・スピッツ)、AKCではワーキンググループに分類されています。
獣猟犬、家庭犬として飼育されます。
性格は冷静で温厚、飼い主には非常に忠実で従順です。感覚が鋭いです。本来は優しくて攻撃性のない犬種ですが、コミュニケーションが不足したり、運動不足になると、ストレスを溜めて攻撃的になってしまうこともあります。
かかりやすい病気に、甲状腺疾患があります。
1931年(昭和6年)、国の天然記念物に指定されました。忠犬ハチ公は本犬種で、左耳が垂れており、科学博物館に剥製があります。渡米した秋田犬が改良され、アメリカン・アキタとして定着しています。秋田犬をアメリカに持ち込んだのは、ヘレン・ケラーです。 |