人家やその付近に生息するヤモリの仲間。古い時代に船の積荷に紛れて渡来した帰化動物と考えられています。
大きさは全長10cm〜14cm、頭胴長は5cm〜7.2cmになります。体は平たく、指は四肢の先に広がります。背面と四肢はきめ細かい顆粒状の鱗に覆われ、大粒の鱗も散在しています。薄い灰色の地に、暗褐色、濃灰色の斑紋がありますが、体色は体調・温度などにより頻繁に変化します。腹面は白や、ごく薄い褐色です。尾は自切しやすいです。
指の腹にあるスリット状の大型鱗にフックの付いた細かい毛が無数にあり、ガラス窓や天井に張り付いて移動します。先端の分子構造を瞬時に液体〜固体に変化させ、吸着力をコントロールしています。冬期は穴を掘ることができないため、人家の中などで越冬します。
夜行性ですが、体温が下がる深夜には隠れてしまいます。昆虫、クモ、ガ、ゴキブリなどを捕食します。5月〜8月に戸袋や壁の隙間などに1回〜2回、2個ずつの卵を産みます。真夏〜初秋にふ化します。 |