ケジラミ・毛じらみ症

毛じらみ症の概要は？

おもな症状

激しいかゆみ

起こりやすい合併症

かきむしりによる二次感染

毛じらみ症ってどんな病気？

シラミが寄生

　シラミが皮膚に寄生することによって起きる病気です。

毛じらみ症の原因は？

アタマジラミ

　頭髪に寄生するシラミはアタマジラミです。体長は約3mmになります。
　幼稚園児や学童の間でうつることが多く、学校内での流行がみられます。

ケジラミ

　陰毛に寄生するシラミはケジラミです。体長は約1.5mmになります。
　性行為でうつります。陰毛以外にも、腋毛、眉毛の毛幹基部に寄生することもあります。

毛じらみ症の症状は？

激しいかゆみ

　アタマジラミ症では、頭皮のかゆみがおもな症状です。ケジラミ症では、陰部のかゆみが出ますが、自覚症状のない場合もあります。
　激しいかゆみのため、かきむしることによって生じる細菌の二次感染が見られることもあります。また、虫卵が毛に固く付着し、フケのように見えるのも特徴です。

毛じらみ症の診断は？

成虫か卵の発見

　毛髪部でシラミの成虫を捕獲するか、毛髪に固着した白いフケのようなシラミの卵を確認すれば、診断は確定します。シラミの卵の大きさは、およそ0.5mm程度です。
　毛根部で動く虫体を見つけられることもありますが、普通は顕微鏡下で虫卵・虫体を観察して診断します。

毛じらみ症の治療法は？

スミスリンパウダー

　フェノトリン（スミスリンパウダー）で治療できます。
　頭髪、もしくは陰毛部にパウダーを散布し、約1時間後に入浴します。これを3日に1回、3回〜4回繰り返すとシラミは全滅します。
　パウダー以外にシャンプータイプもあります。
　必要ないことも多いですが、剃毛も治療法のひとつです。

毛じらみ症かなと思ったら？

幼稚園や小学校で流行

　近年、幼稚園児、小学校の児童を中心として、アタマジラミ症が流行しています。気が付くまでにかなりの日数がかかる場合もあり、医療機関を受診せずにすまそうとして治療開始が遅れるケースが多くあります。
　親、兄弟、友人などにも発生していないかどうかを確認し、正しい知識を持って治療を開始することが重要です。
　また、アタマジラミ症のためにいじめの対象となってしまうことがあるので、早期に皮膚科を受診するようにしましょう。

パートナーにも感染

　ケジラミ症の場合は、性行為のパートナーにも感染している可能性が高いです。パートナーがケジラミ症に感染していないか確認した上で、同時に治療を行います。