そらいろネット > 家庭の医学 > 皮膚の病気 > ワキガ・腋臭症
発汗時の腋の下の臭い
多汗症
うつ病
思春期になると、腋の下からの汗が、刺激のある独特なにおいを発するようになります。 においが強い場合を、腋臭症といいます。
腋の下には、アポクリン汗腺があります。アポクリン汗腺は、腋の下、乳輪、外陰部などにあります。 アポクリン汗腺は、性ホルモンの影響を受けるので、思春期になると分泌が活発になります。
アポクリン汗腺から分泌される汗は、たんぱく質成分を多く含んでいます。 アポクリン汗腺から分泌された直後の汗には、においはありません。細菌によって分解されることで、においを発するようになります。 アポクリン汗腺の汗がにおう体質は、遺伝に関係します。
腋の下の汗は、刺激のある独特な臭気を発生させます。腋の下にあるアポクリン汗腺から分泌される汗が、ワキガの原因になっています。 アポクリン汗腺は、性ホルモンの刺激を受けて、性的な成熟とともに、分泌が活発になります。
アポクリン汗腺は、動物の芳香腺(ほうこうせん)に相当する器官と考えられています。動物の芳香腺は、発情期に分泌が活発になり、異性を引き付ける働きがあります。 このように、一個体から分泌されて同種のほかの個体の性的行動や、社会的行動に影響を与える物質は、フェロモンと呼ばれています。 人間のアポクリン汗腺から分泌される汗にも、同じ働きがあると考えられていますが、詳しいことはまだわかっていません。
思春期の第二次性徴があわられる時期になり、腋の下が独特な刺激臭を発するようになります。汗をかいたまま放置しておくと、においは強くなります。 衣服の腋の下の部分が黄色く変色します。
腋の下の汗をガーゼなどでぬぐい、においを嗅ぐことにより診断します。
制汗剤による、外用治療を行います。 制汗剤としては、塩化ベンザルコニウム液や、塩化アルミニウム液が用いられます。
においが強い場合には、手術で腋の下のアポクリン汗腺を取り除きます。手術を行えば、においはなくなります。
腋の下を清潔に保つことが大切となります。 汗をかいた後は、シャワーや入浴で、汗を良く洗い流し、清潔な下着をこまめに取り替えます。 腋毛があると汗が付着して細菌が繁殖しやすくなるので、腋の下の毛を切ったり、脱毛したりすると、腋臭を減らす効果があります。