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音声治療・声の衛生指導 |
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まず、保存的治療を行います。
声の衛生指導と、発声訓練などの音声治療で、治癒することも可能です。しかし、治療効果が出るまでに時間がかかり、専門家も少ないこともあって難しいことがあります。 |
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声の衛生指導 |
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声の衛生指導は、健康な声の維持、声枯れの予防や再発防止を目的とした、患者さんが配慮することについての指導です。発声の仕組みの説明、声の濫用や誤用の予防を中心に、嗜好品や食習慣を含めた具体的な指導を行います。禁止事項ばかりではなく、解決策のヒントを与えることも重視しています。
相槌を打ったり、息継ぎをしながら話し、長話はしないようにします。
大声を出さないで済むように、相手に近付いて話したり、マイクを使用するようにします。
ささやき声、力み声、高い声、低い声は避け、出しにくくてもいつも通りの声を使うようにします。首や肩の力を抜いて、咳払いは最小限に抑えます。
咽喉を乾燥させないために、禁煙、マスクの使用、水を飲み咽喉を潤す、ホコリっぽい場所を避けるなど。
胃液の逆流を予防するため、就寝前3時間は飲食を控える。
飲食物は粉っぽいもの、刺激物を避ける。
睡眠や休息は十分にとります。 |
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薬物治療 |
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緊急で、消炎薬の投与、副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)を用いることもありますが、消炎薬や吸入療法はあまり効果が期待できません。 |
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結節除去手術 |
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保存的治療の効果がない場合、早期に治療したい場合は、結節の除去手術を行います。
結節の除去手術は、一般的には入院して、全身麻酔をかけて、ラリンゴマイクロサージェリーという喉頭顕微鏡下手術を行います。しかし、硬度な専門的技術が必要な手術です。
手術のあとは、声帯の傷の安静のため、約1週間の沈黙期間を必要とします。
治癒したあとも、手術前と同じ職業として声を酷使した場合、再発してしまう可能性があります。 |
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子供の場合 |
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子供の場合は、変声期が過ぎると自然に治癒することが多いので、声枯れが高度でなければ、経過観察だけを行います。
子供で手術を考慮する場合は、声枯れが高度で、本の朗読や友達との意思疎通に支障がある場合、声枯れによる劣等感によって精神的影響がみられる場合などに限られます。 |