やや内湾の水深5m〜20mの礫底、細砂底に生息するアクキガイの仲間。
殻高は約15cm、殻径は約12cmになります。殻は拳形で大きく、堅牢で重いです。螺層は5階で低いですが、体層はとても大きく、肩にこぶの列があり、その下にも2列〜3列並びます。殻口は広く、内壁は赤色の滑層で塗られています。縫帯は太く、へそ孔が開きます。
蓋は革質で黒褐色です。
肉食性で、おもにアサリやカキなどの二枚貝を襲って食べます。
産卵期は夏季で、海底の小石、貝殻、沈木などに多数の卵嚢を産み付けます。卵嚢は長さ約2cmで細長く、「ナギナタホオズキ」と呼ばれます。
肉はやや硬く、美味です。茹でて食べるほか、刺身や焼いても食べられます。近年では韓国から「サザエ」として大量に輸入され、加工されて惣菜などに用いられるように、サザエの代用として用いられます。殻は細工物の材料に使われます。
経路はわかっていませんが、黒海にも移入し大繁殖しているという報告があります。
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