淡水が流れ込む内湾の砂や泥の干潟(潮間帯〜水深10m)に生息する、マルスダレガイの仲間。
殻は長さ約4cm、高さ約3cm、幅約3cmの、長楕円形です。両殻は成長するにしたがって、膨らみます。表面は多くの細い放射肋と成長脈が交わって、布目状になります。特に後域は、彫刻が粗くなります。斑紋は変化に富んでいます。白色と黒色の山形模様などがありますが、左右不相称の模様を持ちます。煮ると変色して、褐色になります。内側は若いうちは白色ですが、成長すると殻の周囲が紫色を帯びます。
食べ物は、珪藻類や、有機物などです。濾過摂食のため、水質浄化効果があります。
産卵は、おもに春と秋に行われます。稚貝は、足糸で岩に付くため、小石の間に多く生息します。
潮干狩りの代表的な貝です。味噌汁や佃煮などにされ、もっとも広く食用にされます。旬の時期は春と秋ですが、春がもっとも美味とされています。
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