横須賀市内では代表的な港湾施設のひとつ、久里浜港。正式には横須賀港の一部となっていますが、久里浜港と呼ぶのが一般的です。
平作川が注ぐ久里浜湾が中心で南部は大型船やフェリー、温浴施設、火力発電所などがあります。北部は刑務所・少年院、港湾航空技術研究所など公共施設が多いです。自然海浜はほとんどなく、平作川河口周辺に少しだけ残っている状態です。ほとんどは埋め立てによって造成された土地です。
毎年7月、久里浜ペリー祭花火大会が開催されます。数年に一度、招致された船舶の一般公開が行われます。
富津市金谷港とを結ぶ東京湾フェリー、伊豆大島・伊豆諸島とを結ぶ東海汽船のセブンアイランドの定期航路があります。2004年~2007年、大分県大分港とを結ぶシャトルハイウェイラインもありました。
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■ 由緒・歴史
久里浜港から北西部は広範囲にわたって砂が堆積してできた土地です。そこには古墳時代以前から多くの遺跡が存在します。
久里浜がもっとも歴史に顔を出したのは黒船来航です。1853年(嘉永6年)、マシュー・ペリー提督がアメリカ合衆国東インド艦隊の蒸気船2隻を含む艦船4隻で日本に来航しました。1853年7月14日(嘉永6年6月9日)、久里浜に上陸し日本側に国書を受け取りました。
1941年(昭和16年)、帝都防衛のため港湾施設として整備されました。横須賀軍港の補助的な港として小艦艇の根拠地や貨物補給基地として造られました。1945年(昭和20年)8月、建設中に終戦を迎え、アメリカ軍に接収されました。あしか島・千駄ヶ谷崎間に外防波堤間に外防波堤の一部(約650m)、軍需部岸壁135m、固定起重機2機、対潜学校、海軍機雷実験部や防備隊等の敷地として約13万坪の埋立が完成していました。
1946年(昭和21年)から1954年(昭和29年)、既存施設を利用した大型漁船の係留施設の建設を行いました。長浦地区と同様に遠洋漁業基地として栄えました。JR久里浜駅から久里浜港へ貨物輸送の線路もありましたが、戦後しばらくして撤去されています。
■ 写真
久里浜港
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久里浜港(2019年6月13日撮影)
久里浜港の象徴といえば東京湾フェリーになるとおもいます。このほかにも、横須賀火力発電所が目立つ存在になると思います。
小型漁船が利用するエリアもあるので、かなり広いエリアが久里浜港に該当すると思います。でも、一般市民の感覚としては東京湾フェリー発着場周辺が久里浜港ってイメージでしょうか。
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立ち入り禁止(2009年7月27日撮影)
私が子供の頃は自由に出入りができる場所だったのですが、いつの間にかどこもかしこも立ち入り禁止エリアになってしまいました。
たくさんの釣り客がいたんですけどねー。工事とかテロ警戒とか、いろいろな理由があったようです。
しかし、港湾施設内に商業施設やマンションが建ち始め、少しずつではありますが立ち入り禁止エリアが減少してきています。でもやっぱり、自由に釣りができるって状態にまでは戻りませんが。
株式会社ニチロ久里浜工場
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ニチロ工場跡地(2019年6月13日撮影)
現在のマルハニチロです。以前は漢字表記で日魯漁業っていいました。
私が子供のころ、同級生の母親がこちらでパートをしていた人が何人かいます。
1945年(昭和20年)久里浜支社として開設されました。1955年には魚肉ソーセージ製造を開始。
60年代以降、魚肉ソーセージなどの加工と研究施設が入る工場2棟が建設されました。1973年には新工場も建設。90年代に入ると数百人の労働者が働き、レトルト食品や冷凍食品を生産しました。
戦後、長年にわたって地域経済を支えてきましたが、山形県の工場に業務を移転し、跡地にはマンションとホームセンターカインズが建ちました。
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カインズホーム(2019年6月13日撮影)
ニチロ工場跡地に建っているのはホームセンターのカインズです。とても大きな店舗で、私もよく利用しています。
ここの裏手が通称ニチロ岸壁。釣りで有名なポイントのひとつです。カインズの脇から海側に行くことができます。私も子供の頃に良く釣りをしていたポイントになります。港湾施設だからあんまり入っちゃいけないんだけどね(^^;)
船舶
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漁船(2009年7月27日撮影)
漁船がいっぱいなんだけど、それよりもどんよりとした雨雲の方が目立ちます。
ほとんどが遊漁船で釣り客を乗せます。漁業を行っている船はほとんどないんじゃないかなっておもいます。でも、海藻を干したりしている光景も見たことがあるので、ゼロではないとは思います。
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漁船(2012年4月18日撮影)
自分では漁船と東京湾フェリーを同時に撮ろうとしてみたんですが・・・。ちょっとごちゃごちゃしちゃいましたね。
子供の頃はこのあたりでも釣りをしていたんですが、今はここでは釣りをしている人はあんまり見かけないですね。
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ころなりーふぁ号(2009年7月27日撮影)
何の船なのかわかりませんが、大きな船が停泊していました。
船名で検索しても出てこなくて・・・
甲板上の構造物が何に使うものなのか気になります。
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瑛徳丸(2010年3月27日撮影)
いわゆるガット船って呼ばれる種類の船です。浦賀港に行くとこの種の船がたくさん停泊しています。
砂利や石などを運ぶ船で、積み下ろしのためのクレーンが付いているのが特徴です。
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第百十六鳳生丸(2010年3月27日撮影)
こちらもガット船。
船名には第116って書いてあるので、それだけたくさんの船を所有している会社みたいです。
この種の船は立ち入り禁止エリアになっている1号岸壁に停泊していることが多いです。
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第八天祐丸(2010年6月16日撮影)
こちらもガット船。
近くで見ることができたんだけど、思っていたよりも大きくて迫力がありました。
船を近くで見ることができるのって、貴重な経験でもあります。
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新潮丸(2010年4月21日撮影)
とっても変わった形をした船を発見、なんか萌えますねー。
救助船かなーなんて思ったんですが、ネットで検索してみると曳航兼海難救助船とのこと。動けなくなった船を引っ張ったりとか、海難救助を行ったりする民間の船でした。
こんな形をした船は初めて見ましたよ。
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かいゆう丸(2012年4月18日撮影)
普段はあまり見かけないような形をした洋上支援船。
JAMSTECとかみたいに調査をする船なのかなって思っていたんですが、ネットで調べてみたら洋上支援船ってありました。
他の船を引っ張ったりとか、何か作業をする船のようです。
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青鷹丸(2010年6月16日撮影)
東京海洋大学の漁業実習船。
久里浜港にはいろいろな船が来るみたいです。カインズの駐車場から覗けば、どんな船が停泊しているのか詳しく見ることができます。
普段はタグボートくらいしか停泊してないけど。
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荒崎丸(2012年7月28日撮影)
タグボートの荒崎丸。
久里浜港ではタグボートを見かける機会が多いです。私が子供のころからタグボートは良く見かけていました。
荒崎丸はたぶん横須賀市長井の荒崎に由来する船名だと思います。
大きな船を押したり引っ張ったりして、湊への停泊や出向を手伝う船です。
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相模丸(2012年4月18日撮影)
タグボートの相模丸。
タグボートってなんで同じ外見をしているんだろう。これが効率的なのかもしれないけど、海外のタグボートって全然違う形をしていますよね。
地蔵
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久里浜港地蔵(2019年6月13日撮影)
久里浜港の入り口に建っているみなとじぞうです。
海上安全を願っています。
海難事故後に作られたものなのか、事故がないようにと願って造られたものなのか。由来は不明です。
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