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  ア行で始まる歴史用語集

阿修羅(あしゅら)
阿修羅像
 八部衆(はちぶしゅう)のうちの一つ。天竜八部衆・竜神八部などともいいます。
 天(梵名ダイバ・超人的な鬼神)、竜(梵名ナーガ・竜王)、夜叉(梵名ヤクシャ・空中飛行の鬼神)、乾闥婆(けんだつば・梵名ガンダルバ・香を食う音楽神)、阿修羅(梵名アスラ・戦闘神)、迦楼羅(かるら・梵名ガルーダ・金翅鳥)、緊那羅(梵名キンナラ・角のある歌神)、摩ゴ羅迦(まごらか・梵名マホラガ・蛇神)の8神。
 とくに、写真にある奈良県興福寺の阿修羅像は、乾漆造の傑作として有名で、須弥山(しゅみせん)の北に住み、帝釈天と常に戦闘したといわれています。

尼(あま)
 出家して仏門に入った女性の呼び名。尼法師、比丘尼ともいいます。梵語の『アンバー』の俗語形『アンマー』からきています。

阿弥陀如来(あみだにょらい)
阿弥陀如来
 無量寿(むりょうじゅ)如来・無量光如来と漢訳されます。梵語のAmitaが量ることのできないという意味で、寿命無量、光明無碍(むげ)の仏だからだそうです。もともと、インドの王族の太子で、出家の後、法蔵菩薩となりました。
 向かって右に観音菩薩、左に勢至(せし)菩薩の脇侍(わきじ)を配して三尊形式であらわす場合があります。

石組(いしぐみ)
 石の組み合わせ、配置のこと。三尊仏を表した三尊石組は3個の石を三角形に並べたもの。そのほか須弥山石組、鶴亀の石組、滝石組、橋石組などがあります。滝石組は、水の落ち方によって、向落(むかいおち)、伝落(つたいおち)などに分けられます。

位牌(いはい)
位牌
 死者の戒名を書いて仏壇に安置するもの。表に戒名、裏に没年月日・俗名・没年齢・家族関係などを書きます。古くは笏(しゃく)形、のち屋蓋や蓮台が添えられ塔の形となりました。

印相(いんそう)
 諸尊の悟りや誓願を現す手の形で、諸尊判別の一基準となります。
 歴史上の釈迦の特定の行為・身振りに由来し、密教で結ぶ印は、仏と同じ境地に入ろうとする者です。衆生に安心を与えようとする施無畏(せむい)・与願(よがん)印・法を説く折りの説法印、心の安定を求める定(じょう)印、悪魔を降ろして悟りを得るとき地神を呼んだ降魔(ごうま)印を釈迦の五印といいます。
 金剛界大日如来の智拳印はその悟りの内容を示し、阿弥陀の九品の印もあります。

一木造(いちぼくづくり)
 本来は丸彫を意味しましたが、寄木造との対比上、頭部と胴が一本であれば、腕や膝を別木としてもこう呼ばれます。

雲水(うんすい)
 雲や、流れる水のように各地を遊歴し、各所の僧を訪ねて教えを請い、修行を続ける行脚僧(あんぎゃそう)。雲納(うんのう)ともいい、『納」』僧の衣という意味です。

絵馬(えま)
絵馬
 庶民の願望や感謝のしるしとして、寺社に奉納されます。
 古代の人々は馬に神霊が宿ると考え、神の使いとして畏敬し、神馬(しんめ)を献上する習慣が生まれ、のち、滑石(かっせき)製のの馬形や土馬になり、やがて絵馬を奉納するようになりました。

縁起絵(えんぎえ)
 社寺創建にまつわる話や、神仏の霊験を描いた絵。

延喜式内社(えんぎしきないしゃ)
 927(延長5)年に編纂された延喜式に掲載された神社2861社のこと。

オオツノジカ
 シカの仲間で、末端部分が手のひらのように開いた大きな角を持っています。暖かい時期の動物と考えられがちですが、冷涼で乾燥した草原のシカです。しかし、マンモスのような氷河期の動物ではありません。

和尚(おしょう)
 和上とも書きます。天台宗では『かしょう』、真言宗では『わしょうorわじょう』、法相宗・律宗では『わじょう』、禅宗では『おしょう』と読みます。

折上天井(おりあげてんじょう)
 天井の一部を一段高くしたもの。
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