[特徴・生態] |
約200年前〜約150万年前の鮮新世後期〜更新世前期に生息していた日本固有種の小型のゾウの仲間。中国北部に生息していた原始的で大型(肩高3.8m)のステゴドンであるツダンスキーゾウの近縁種です。ミエゾウから進化したと考えられています。
全長は5m、幅1.2m、高さ2.1m、体重250kgです。現在のゾウに比べて胴長短足で、長く湾曲した切歯を持ちます。 ゾウの仲間は長い時間をかけて体が変化していきました。体は大型化し、足の骨が長くなり、指骨が幅広く短くなり、頭骨は異常に大きくなり前後が短縮し、鼻が伸びました。第2切歯(前歯)がとがり、犬歯化と長化が起こり、その結果として牙が発達しました。臼歯は大形となり、特殊な形態をしています。
臼歯はいちじるしく大形で、咬板と呼ばれる板状のものの集合によって作られています。歯の数は上顎片側に切歯1本、臼歯6本、下顎片側に臼歯6本あります。実際に使われるのは1対〜2対で、臼歯は咀嚼作用によって前方から磨り減り、減り方が著しくなると歯が浮き上がって脱落します。そして後方の新しい歯が前方へ進み出て、脱落した歯の位置を占めます。ゾウの歯は終生、、とってかわられる水平交換が行なわれます。
カントウゾウ、スギヤマゾウ、タキカワゾウ、ミツゴゾウは、いずれもアケボノゾウと同種になります。アカシゾウも同種とされています。 |