イソクズガニ

[和名・種類]

イソクズガニ

[学名]

Tiarinia cornigera

[英名]

-

[名前の由来]

磯屑蟹。

[分布]

房総半島以南〜インド洋西部

[科名]

軟甲綱エビ目カニ下目クモガニ科

[特徴・生態]

　やや内湾的な磯〜外海に面した潮間帯〜水深20mの岩場にごく普通に生息するカニ。
　甲長は約4.5cmになり、前方に狭い西洋梨形で、甲面が強く隆起します。甲面は大小の鋭い顆粒と、短毛で覆われています。甲や歩脚に海藻をつけて身を隠します。
　額角は互いに接し、前方にまっすぐ伸びます。はさみ脚の掌部には毛も顆粒もなく、黄緑色に濃緑色のまだら模様があります。
　動きは鈍く、海藻がついた岩の表面でじっとして、周囲の環境と同調してカモフラージュしていることが多いです。
　国内での近縁種は4種知られていますが、額角に3対のとげがあるツノダシイソクズガニが多くみられます。

[観察・感想]

　標本なので茹でたカニのようにオレンジ色をしていますが、実際の海で見ると、周囲の岩と同じように見えて見付けることが難しい種類のカニです。個体数は多いようですが、カモフラージュしているのでなかなか見付けられません。
　イソクズガニのように、背中に海藻などを付けて身を隠すカニの仲間は、たまに釣りをしていて釣れてしまうことがあります(＾＾；)。その時にじっくりと観察をすると、なるほどこれがもし海中にいても、気が付かないだろうなーという姿をしています。
　イソクズガニの生前の姿を知りたい人は、ネットで検索してみてねー。自分でも写真撮影をがんばってみます。

[写真撮影]

2007年09月26日