潮間帯〜水深30mの岩礁、海藻の間などに、普通に生息するワタリガニの仲間。
ほぼ一様に黄褐色で、甲幅は4cm〜5cmになります。甲面はビロード状の短毛で密に覆われています。横走稜線は原胃・中胃域に各1条が左右に分かれ、鯉域稜線は頚溝によって中断されます。額は幅広く、中央の切れ込みで幅広い2葉に分けられ、それぞれわずかに前方に張り出します。甲の前側線の歯は5歯です。前3歯はほぼ同じ大きさで、第4歯は著しく小さく、第5歯は側方に向きます。
はさみ脚は強大で、掌部の外面は鱗状です。はさみ脚の長節前縁に3棘あります。遊泳脚を使って泳ぎます。
エビ網漁などで漁獲されますが、食用にされることはありません。
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