樹木の良く茂った森林の林床や樹上に生息するアオガエルの仲間。
体長は40mm〜80mmになり、メスの方が大型で、オスの多くは60mm以下です。体色は個体差が激しく、全身緑色のものや、緑色の地色に黒や暗褐色の斑紋を持つものなどがいます。
鳴き声は、カラララ・カラララ・クックックッと、連続して鳴きます。
繁殖は4月〜7月で、水面上の木などに、集団で泡巣に卵を産みます。泡巣は10cm〜15cmの球状で、300個〜800個の卵が入っています。メスは産卵しながら、卵塊を膀胱に貯めておいた水と一緒に後ろ足でこねながら卵を乾燥から守る泡巣を作ります。泡は無臭で、表面は乾燥し、内部には水分が保たれます。産卵中のメスに包接しているオス以外にも、複数のオスが取りつき、繁殖に加わります。繁殖期以外は人目に付きにくく、希少種とされていましたが、個体数が少ないわけではありません。
卵は約2週間で孵化しオタマジャクシとなり、泡巣内で成長した後、泡巣を破って下の池に落ちます。成長すると、体長約50mmになります。約1ヶ月で変態して上陸します。
岩手県岩手郡の大揚沼、福島県双葉郡の平伏沼は、繁殖地として国指定の天然記念物になっています。 |