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 眼瞼痙攣

眼瞼痙攣(がんけんけいれん)ってどんな病気?
眼瞼はまぶた
  イメージ画像 眼瞼とは、「がんけん」と読み、「まぶた」のことをさします。
まぶただけの場合と、唇にも症状が出る場合
   眼瞼を閉じる筋肉のことを「眼輪筋(がんりんきん)」といいますが、それが過剰に緊張して開きにくい状態になっています。
 まぶただけの異常の場合と、唇にも異常をともなう場合とがあります。
繊維束収縮
   上記の症状とは別に、まぶたの一部が時々ピクピクと瞬間的に痙攣する状態があります。これを繊維束収縮(せんいそくしゅうしゅく)といい、この場合、開瞼は正常にできます。

眼瞼痙攣(がんけんけいれん)の原因は?
大脳基底核の異常
  イメージ画像 眼輪筋(がんりんきん)を含め、顔の筋肉は脳から出る顔面神経によって制御されています。
 しかし、両側性の眼瞼痙攣の原因は、顔面神経に指令を与える脳の深部の大脳基底核(だいのうきていかく)の異常とされます。
血管や腫瘍が原因
   片側性のものは、脳を離れた後の顔面神経が、筋肉へいたる走行経路の途中で、血管や腫瘍などに圧迫されて発症します。
繊維束収縮の原因
   神経には異常がなく、眼球に異常があってまぶたが開きにくいこともあります。
 繊維束収縮(せんいそくしゅうしゅく)は、ごく一部の神経の表面の皮膜が障害されて起こります。

眼瞼痙攣(がんけんけいれん)の症状は?
両眼のまぶたが開きにくい場合
  イメージ画像 両眼のまぶたが過度に緊張して開きにくくなるタイプでは、中年女性に多くみられます。
 多くの場合、まばたきが非常に多い瞬目過剰(しゅんもくかじょう)、光を異常にまぶしく感じる羞明(しゅうめい)などの症状をともないます。痙攣は明るい場所でひどくなり、暗い場所では軽減します。また、活動や緊張によってひどくなり、休息によって軽減します。
 重症例では、まったく眼が開けられなくなってしまいます。
片眼のまぶたが開きにくい場合
   片眼性の場合も、中高年に多くみられますが、男女差はありません。
 同じ側の唇に痙攣をともない、流涙(りゅうるい)の自覚症状があります。
眼球異常の場合
   眼球の異常では、眼痛、異物感、かゆみ、羞明、流涙などの症状があります。
繊維束収縮(せんいそくしゅうしゅく)の場合
   繊維束収縮は、突然、まぶたの一部分がピクピクと瞬間的に痙攣し、違和感はあるものの、痛みなどはありません。開瞼も正常です。
 一度起こると、時々、何度か繰り返します。疲労時によく起こります。
 たいていの場合、1週間〜2週間で症状は治まります。

眼瞼痙攣(がんけんけいれん)の診断は?
痙攣の状態を見る
  イメージ画像 診察時に痙攣が生じていれば、診断は容易です。
 診察時に痙攣が生じていなければ、痙攣の誘発を試みます。強くまぶたを閉じたり、唇を横に伸ばしたりを何度も繰り返します。また、強い光を目に当てたりもします。
眼球異常は眼科で
   眼球の異常の場合、通常の眼科診察で診断可能です。
繊維束収縮(せんいそくしゅうしゅく)の場合
   繊維束収縮の場合、その症状から診断をします。
 まぶた以外にも全身的に同様の痙攣が多発するようなら、多発性硬化症など全身の神経の病気の可能性もありますので、注意が必要です。

眼瞼痙攣(がんけんけいれん)の治療法は?
まずは安静、そして治療
  イメージ画像 肉体的、精神的な安静をとるように心掛けます。羞明(しゅうめい)があればサングラスをかけます。
 眼瞼痙攣の特異的な治療法として、眼輪筋(がんりんきん)へのボツリヌス菌毒素の注射があります。他にも、人工涙液の点眼、抗コリン製剤・抗うつ薬などの内服薬を投与します。
 難治症例では、眼輪筋の切除術が行われます。
眼球異常の治療法
   眼球の異常では、その原因疾患の治療が必要です。
繊維束収縮(せんいそくしゅうしゅく)の治療法
   繊維束収縮は、通常は1週間〜2週間で自然治癒します。

眼瞼痙攣(がんけんけいれん)かなと思ったら?
安静にして受診を
  イメージ画像 まぶたに痙攣がある場合、安静を心掛けて、専門医を受診しましょう。
繊維束収縮ではまずは様子をみる
   繊維束収縮の場合は、しばらく様子をみて、1週間〜2週間たっても治らないようなら、専門医を受診しましょう。
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