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頚椎症・頸椎症


頚椎症・頸椎症の概要は?

おもな症状

 

頭痛
手足のしびれ
手先の細かい動作が不自由になる
歩行困難
排尿・排便の異常

症状が似ている病気

 

頚椎後縦靭帯骨化症(けいついこうじゅうじんたいこつかしょう)
頸椎椎間板ヘルニア
変形性頸椎症
脊髄腫瘍


頚椎症・頸椎症ってどんな病気?

脊髄の病気

 

イメージ画像 頚椎の椎体骨(ついたいこつ)のトゲ状の突起の骨棘(こつきょく)形成、椎体と椎体の間にあってクッションの役割をしている椎間板(ついかんばん)の後方突出、靭帯(じんたい)の石灰化・骨化などが、原因となります。
 これらが、脊髄(せきずい)から出てしまい、肩や腕に行く神経根、または脊髄そのものを圧迫したり、刺激を受ける病気です。


頚椎症・頸椎症の原因は?

中高年に多い病気

 

イメージ画像 頚椎の変化は、加齢や外傷が原因で起こります。
 加齢による変化は個人差がありますが、一般的には40歳ごろから明らかになります。高齢になればなるほど、変化が強くなってくるため、頚椎症は中高年の年齢層に多い病気です。


頚椎症・頸椎症と年齢の関係は?

加齢と共に起こる現象

 

イメージ画像 頚椎の退行性の変化は、加齢にともなって起こります。頚椎症の多くは、中高年者に発症します。
 頚椎は重い頭を支え、前後左右への運動が激しいため、加齢による変化を比較的強く受けやすい部位となります。
 年齢を重ねるごとに、椎体骨のふちには骨棘が形成され、扁平化するとともに、椎間板は水分含有量が減少して弾性が低下し、後方へ突出するようになります。後縦靭帯(こうじゅうじんたい)や、黄色靭帯(おうしょくじんたい)も、肥厚や石灰化などの変化が起こります。

40歳以上から

 

 このような変化から、頚椎脊柱管(けいついせきちゅうかん)が狭くなり、脊髄・神経根が圧迫されたり、前脊髄動脈・根動脈の循環障害が生じ、さまざまな身体症状が現われることになります。
 加齢による頚椎の変化は、40歳以上の人では、かなりの頻度でみられます。しかし、自覚症状がまったくない人もいます。

首の痛みや肩凝り

 

 高齢者の上肢のしびれの原因は、脳卒中、糖尿病性ニューロパチーなどがありますが、頚部の痛み・肩こりをともない、感覚障害が前腕や一定の指に限られる場合は、頚椎症が疑われます。


頚椎症・頸椎症の症状は?

急には発症しない

 

イメージ画像 急激に症状が現われることはありません。頚部の症状から始まり、徐々に上肢や下肢に症状が出るようになります。

肩凝りなどから

 

 頚部の症状としては、肩や首の筋肉が緊張して肩凝りや、圧痛などがあらわれます。
 また、頚部の前屈・後屈の際に、後頚部・肩・上肢に放散するような痛みがあらわれます。

腕の症状

 

 上肢の症状としては、上肢の痛みとともに、脱力感、疲労感、手指の感覚異常、冷感、こわばりなどを感じることがあります。また、手先の仕事、書字、物をつかむなどの動作ができにくくなり、時間がかかるようになります。
 感覚異常は、圧迫部位の高さに一致します。第5頚椎椎間板の場合は母指、第6頚椎椎間板の場合は中指、第7頚椎椎間板の場合は小指に、それぞれ感覚異常があらわれます。
 症状が進行すると、手の筋肉が萎縮したり、皮膚温の低下、発汗異常、手指の変形などがあらわれます。

下半身の症状

 

 脊髄に圧迫が起こると、下肢に症状があらわれます。
 歩行障害、便秘、排尿障害などの症状が現われます。

その他の症状

 

 椎骨の変形によって、頭蓋内に行く動脈が圧迫されると、首を曲げた時などには、血行障害が起こります。その結果、めまいを引き起こすこともあります。


頚椎症・頸椎症の診断は?

スパーリング検査とジャクソン検査

 

イメージ画像 スパーリング検査では、首を横に曲げ、頭部を圧迫した時に上腕に痛みが走るかどうか検査をします。
 ジャクソン検査では、首を軽く後方へ曲げ、頭部を圧迫した時に上腕に痛みが走るかどうか検査をします。
 もし痛みがあれば、頚椎症が疑われます。

X線検査とMRI検査

 

 頚部の単純X線写真で、椎体骨の扁平化、硬化、骨棘形成、椎体間腔の狭小化がみられれば、診断はほぼ確定します。
 脊髄、神経根の圧迫の状態を検査するためには、頚部MRI検査が有効です。椎間板の後方突出、くも膜下腔の狭小化、脊髄の圧迫、変形などの変化を診断することができます。


頚椎症・頸椎症の治療法は?

さまざまな治療法

 

イメージ画像 神経根の圧迫症状に対しては、頚部周囲の筋肉の緊張を和らげる治療を行います。
 就寝時の姿勢も重要で、枕の高さを調節して、軽度の前屈位をとるようにします。
 薬物療法としては、非ステロイド性消炎薬、筋弛緩薬(きんしかんやく)が有効です。
 痛みが強い場合は、頚椎固定用のカラーを首に装着します。
 理学療法としては、温熱、頚椎牽引、低周波、レーザー治療などがあります。牽引、カラーを用いた装具療法を早期のうちに行えば、症状の進行をかなり抑えることができます。

日常生活に支障があれば入院

 

 日常生活に支障があるほどの症状の場合には、入院して強力な牽引を行うか、手術による治療が行われます。


頚椎症・頸椎症かなと思ったら?

専門は整形外科・神経内科

 

イメージ画像 肩凝りはありふれた症状ですが、重い病気の症状として現われることもあります。同じ場所の凝りや痛みが長引くようなら、整形外科や、神経内科の医師に相談してみてください。
 そのまま放置しておくと、痛みだけではなく、手や足の運動障害なども生じるようになるので、注意が必要です。

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