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神経膠腫・グリオーマ


神経膠腫ってどんな病気?

脳腫瘍の一種

 

イメージ画像 脳の神経細胞そのものから発生する腫瘍(しゅよう)です。
 脳腫瘍全体の約25%を占めます。30歳代〜40歳代の壮年に発生することが多いのですが、小児にも発生が認められます。
 成人の場合は、大脳の前頭葉(ぜんとうよう)、側頭葉(そくとうよう)、頭頂葉(とうちょうよう)に発生が多く認められます。小児の場合は、脳幹(のうかん)、小脳に発生が多く認められます。

神経膠腫の傾向

 

 脳は神経細胞(ニューロン)と、これを支え保護する神経膠細胞(しんけいこうさいぼう)で成り立っています。
 神経膠細胞から発生するものを神経膠腫と呼びますが、神経細胞も神経膠細胞も元をただせば同じ起源なので、両方の細胞から発生したものをまとめて神経膠腫と呼んでいます。頻度は、神経膠細胞から発生する神経膠腫が圧倒的に多いです。
 神経膠腫は脳腫瘍全体の3分の1を占めます。子供の脳腫瘍に限っては、全体の3分の2は神経膠腫です。おもなものは、膠芽腫(こうがしゅ)、未分化星細胞腫(みぶんかせいさいぼうしゅ)、星細胞腫(せいさいぼうしゅ)、髄芽腫(ずいがしゅ)、上衣腫(じょういしゅ)などです。


神経膠腫の原因は?

原因不明

 

イメージ画像 神経膠腫が発症する原因は、まだわかっていません。


神経膠腫の症状は?

成人の代表的な症状

 

イメージ画像 麻痺、手足のしびれ、言語障害など、脳のある場所の機能障害が次第に現れていきます。その後、頭蓋内圧亢進症状(ずがいないあつこうしんしょうじょう)が現れます。
 成人の場合、てんかん発作も重要な症状のひとつです。

小児の代表的な症状

 

 小児の場合は、元気がない、突然の嘔吐、歩き方や走り方がおかしい、身体がふらついている、眼の位置がおかしい、テレビを見る時に顔を傾けるなどの症状が現れます。
 脳の中を循環する液体の髄液(ずいえき)の流れが阻害され、脳内に水が溜まる水頭症と呼ばれる状態になることもあります。


神経膠腫の診断は?

MRI検査から

 

イメージ画像 MRIによって腫瘍の場所を診断します。
 一般的に腫瘍は神経の走行に沿って発育します。しかし小児の場合には、袋状に発育することがあります。
 どの種類の腫瘍なのかは、生検術か手術によって切除された腫瘍を病理診断医が観察して診断を下します。世界保健機関(WHO)では、脳腫瘍の種類は80種以上に分類されています。頻度が比較的高く代表的なものは、神経膠腫、髄膜腫(ずいまくしゅ)、下垂体腺腫(かすいたいせんしゅ)、神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)、頭蓋咽頭腫(ずがいいんとうしゅ)、胚細胞腫瘍(はいさいぼうしゅよう)、転移性脳腫瘍です。


神経膠腫の治療法は?

外科手術による切除

 

イメージ画像 治療法は外科手術によって腫瘍を切除することです。
 患者さんの予後は、手術によってどれだけ腫瘍を切除することができたかと、病理診断医によって鑑別された腫瘍の種類によって決まります。

化学療法、免疫療法、放射線治療

 

 多くの場合、腫瘍が周囲の神経に沿って発育しているため、手術後には放射線治療、化学療法、免疫療法が追加で行われます。
 化学療法、免疫療法は、放射線治療終了後も引き続き、間隔を開けて繰り返し行われます。

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