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内視鏡検査 |
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50歳以下で、警告症状がなければ、内視鏡検査の必要はありません。
50歳以上、警告症状があり、どうしても検査を受けたい人には、内視鏡検査を行います。 |
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警告症状 |
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警告症状は、胃潰瘍や胃ガンが疑われる症状です。
・思い当たる原因のない体重減少
・吐いた物、便に血が混じる
・真っ黒い便が出る
・以前に潰瘍やガンの治療を受けたことがある
・家族に潰瘍やガンになった人がいる |
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超音波検査 |
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内視鏡検査のほか、必要に応じて腹部超音波検査も行います。症状の原因となる病気があるかどうか、確認します。 |
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機能性胃腸症の診断基準 |
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上部消化管内視鏡検査によって症状を説明できるような病変・器質的疾患がないことが、前提条件になります。
さらに、@つらいと感じる食後膨満感、A早期満腹感、Bみぞおち付近の痛み、Cみぞおち付近の灼熱感のうち、1つ以上が該当すること。
6ヶ月以前に診断され、最低3ヶ月間は症状が続いている場合、機能性胃腸症と診断されます。
B1.機能性ディスペプシア |
必須条件
@以下のものが1つ以上あること
つらいと感じる食後膨満感
早期膨満感
心窩部痛(みぞおち付近の痛み)
心窩部灼熱感(焼けるような痛み)
および
A胃内視鏡検査で、症状を説明できる病変がない |
機能性胃腸症は、食後愁訴症候群(PDS)と、心窩部痛症候群(ESP)の2つの症候群に分類されて診断されます。 |
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食後愁訴症候群・PDS |
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B1a.食後愁訴症候群 |
以下のうち一方、あるいは両方を満たさねばならない
少なくとも週に数回、通常量の食後に、わずらわしい食後膨満感が起こる
少なくとも週に数回、通常量の食事を終えることを妨げる早期膨満感が起こる
(少なくとも半年以上前からあり、少なくとも最近3ヶ月間に上の診断基準を満たす) |
補足基準
上腹部膨満感や食後の嘔吐、あるいは過剰なゲップが起こる
心窩部痛症候群が合併してもよい |
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心窩部痛症候群・ESP |
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B1b.心窩部痛症候群(ESP) |
以下のすべての項目を満たさねばならない
少なくとも週に1回、心窩部に限局した中等症以上の痛みあるいは灼熱感
間欠的な(間をおいて繰り返す)痛みであること
胸部あるいは心窩部以外の腹部領域に局在しない
排便や排屁により軽快しない
胆嚢やオッディ括約筋障害の診断基準を満たさない
(少なくとも半年以上前からあり、少なくとも最近3ヶ月間に上の診断基準を満たす) |
補足基準
焼けるような痛みでも胸骨後部に発生するものではない
痛みは通常、接触により誘発あるいは軽快するが、空腹時に起こってもよい
食後愁訴症候群が合併してもよい |
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