平地から低山地の雑木林内に生息するクワガタムシの仲間。
大きさは雄で36mm〜71mm、雌で24mm〜30mmになります。体は黒褐色〜暗赤褐色で、特にオスの上翅は赤味が強くなります。眼縁突起は眼の前半分を縁取り、触覚の先端から4節目は横に尖って突出しますが、先端の3節のように綿毛は生えません。大形のクワガタムシで、大顎の内側の歯が鋸状になっています。雄の大顎は、牛の角のように湾曲しますが、小形の個体では短くなり、真直で鋸状の小歯を内側に備えます。
幼虫はいも虫形をしています。
越冬形態は成虫、または幼虫です。雌は大顎でクヌギなどの朽ち木やシイタケのほだ木に穴を開けて1個ずつ産卵し、幼虫はそれらの朽ち木を食べながら育ちます。成虫は夏に羽化して、そのまま外に出ずに越冬します。
食べ物は、クヌギ、ナラ、ニレ、ヤナギなどの樹液を食べます。
生活型は卵→幼虫→さなぎ→成虫の完全変態を行ないます。卵から成虫になるまで2年〜3年かかります。成虫は野外で越冬することなく、交尾・産卵を終えると死んでしまいます。
灯火に飛来します。樹を蹴ると、感覚毛で震動を感じ擬死して落下するため、採集することができます。しばしば、飼育されます。 |