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 オオワラジカイガラムシ
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オオワラジカイガラムシ

[和名・種類] オオワラジカイガラムシ
[学名] Drosicha corpulenta
[英名] -
[名前の由来] 大草鞋介殻虫。体が楕円形で、体環節の形状がわらじに似ていることから。
[分布] 北海道〜九州
[科名] カメムシ目ワタフキカイガラムシ科
[体色] 赤褐色
[時期] 5月・6月
[特徴・生態]  日本最大のカイガラムシで、体長は10mm〜15mmになります。カイガラムシの多くは移動しませんが、本種は終生、脚を持ち、歩行や移動が可能でです。触覚、脚は黒色です。腹部には気門を持ち、原始的なカイガラムシと考えられています。
 雌雄異形で、まったく異なる姿をしています。
 雄の成虫は、1対の黒色の前翅を持ち、後翅は退化しています。体は赤褐色で細長く、頭胸部は黒色です。ハエ目・双翅目の昆虫に良く似た姿をしています。
 雌の成虫は楕円形で、幼虫期とほぼ同じ姿で翅を持ちません。体表には淡い白粉状の分泌物で覆われています。
 ブナ科のカシ、クリ、シイ、マテバシイなどの枝や幹に寄生し樹の汁を吸い、しばしば市街地の公園でも大発生することがあります。
[レポート]  オオワラジカイガラムシのオスの成虫の写真です。
 オオワラジカイガラムシのオスの成虫は、ワタフキカイガラムシ、別名をイセリアカイガラムシと同じ外見をしています。大きさがとても小さいので、見分けるポイントがありません。近くにいるメスの成虫や、交尾中の姿で、種類を見分けるくらいしか方法がありません。
 今回は残念ながら、オオワラジカイガラムシもワタフキカイガラムシも、メスの成虫を見付けることはできませんでした。
 オオワラジカイガラムシはブナ科の樹木に寄生することが多く、ワタフキカイガラムシはミカン科の樹木に寄生することが多い昆虫です。この写真を撮った場所は、周囲にクヌギやコナラ、スダジイやマテバシイなど、ブナ科の樹木がたくさん生えていましたが、ミカン科の植物はあまり生えていなかった場所なので、オオワラジカイガラムシとしておきました。
 どちらもポピュラーな昆虫ではなく、園芸や農作物の害虫としてしか扱われていないので、見分けるのが難しい昆虫です。
[写真撮影] 2008年05月13日
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