ヘナタリガイ

[和名・種類]

ヘナタリガイ

[学名]

Cerithidea cingulata

[英名]

-

[名前の由来]

甲香貝。角質の蓋をいぶして香に利用していたことから。
別名、ヘナタリ。

[分布]

山口県北部・房総半島以南

[科名]

巻貝綱（腹足綱）ニナ目（中腹足目）フトヘナタリ科（ウミニナ科）

[特徴・解説]

　潮間帯の砂泥底など干潟に普通に生息するフトヘナタリの仲間。
　殻高は約2.5cm、殻径は約1.2cmになります。螺層は12階くらいになりますが、殻頂部は腐食され欠損することが多いです。体層左側の肋は強く、体層は三角形状になります。螺肋上はイボ状になりますが、体層では不明瞭になります。外唇は強く広がります。殻は黄白色で、肋の間は黒褐色になります。
　夏季に産卵します。泥地に紐状卵塊を産み付けます。
　塩茹でにされ食用になります。
　カワアイ、フトヘナタリ、ウミニナ、ホソウミニナなど、良く似た種類がたくさんあります。

[観察・感想]

　たぶん、ヘナタリガイだと思います。
　良く似た種類には、ウミニナ、ホソウミニナ、イボウミニナ、カワアイ、フトヘナタリ、シマヘナタリなどがあります。これらを総じて、「ウミニナ類」と呼ばれたりすることもあります。たぶん、見分けるのが難しいからだと思います。
　たまに海岸に打ち上げられていることがある貝殻なんですが、完全な形で打ち上げられている状態は見たことがありません。波に洗われて、かなり擦り減ったり、傷んだりしている貝殻ばかりです。どこか遠くから流されてくるのか、生きているうちから欠けたりしているのかもしれません。
　螺旋が綺麗なので、見付けると嬉しい貝殻のひとつです。いつか、完全な形の貝殻を見付けたいのですが。完全な形の貝殻を見付けないと、正確な見分けができないので。でも、なかなか見付からないんですよー。

[写真撮影]

2008年07月15日