南アフリカ原産の多肉植物の常緑低木です。
茎は分枝しながら立ち上がり、高さ30cm〜100cmになります。
葉は灰緑色の剣状で多汁です。ふちには三角形の刺を密につけます。園芸種では乳白色の縞模様の入るフイリキダチアロエもあります。
茎先に、朱赤色の筒状の花を紡錘状に付けます。花は長さ約4cm、先端は6つに裂け、6本の雄しべは花冠から突き出ます。
果実は刮ハです。花粉を媒介する鳥や昆虫が少ないため、結実はまれです。
観賞用として栽培されます。日本には江戸時代に渡来しました。ワシントン条約によって輸出入は制限されています。春に挿し木や、株分けで増やすことができます。暖地では屋外で越冬も可能です。成長が旺盛なので、大きくなったら植木鉢を大きくしたり、株分けするなどしないと、株が老化して下葉が落ちて観賞価値が低下してしまいます。別名を「医者いらず」といい、葉の汁液を傷やヤケドなどの治療に用い、生食して胃腸病の治療に用いられる民間薬。葉の外皮は苦味が強いものの、内部はゼリー質で苦味は少ないです。
|