沿岸地の林内や林縁に生える落葉~半常緑低木。
株立ちで、高さ2m~3mになります。樹皮は縦に筋状の浅い割れ目が入り、薄く剥がれます。枝は灰褐色~灰色で、若い枝は緑色です。無毛で、楕円形の皮目がまばらにあります。葉痕は三角形~ハート形です。維管束痕は3個です。冬芽の頂芽は裸芽で大きく、長さ1cm~2cmの長卵形です。側芽は小さく、長さ3mm~13mmで2個の芽鱗に包まれます。
葉は対生し、葉身の長さ10cm~15cm、幅5cm~10cmの長楕円形~卵状楕円形です。先端は尖り、基部はくさび形~円形で、縁には三角状の鋸歯があります。質は厚く、表面は無毛で光沢があります。裏面は脈腋に短い縮毛がある他は無毛です。葉柄は長さ1cm~4cmです。
枝先に直径10cm~20cmの集散花序を出します。装飾花の萼片は白色~青紫色で、長さは1.5cm~2.5cmの広卵形~円形で、3個~5個あります。両性花の花筒は長さ約1.5mmの倒円錐形で、小さな萼片が4個~5個あります。花弁は5個、長さ約3mmの卵状楕円形で散りやすいです。雄しべ10個、花糸と花弁は同色でほぼ直立します。花柱は3個~5個。
果実は、長さ6mm~9mmの卵形~楕円形の蒴果です。11月~12月に熟し、萼片と花柱は残ります。種子は長さ1mm以下の楕円形で、両端は短い突起状の翼になります。
品種改良によって、さまざまな色の花が作り出されています。アジサイもガクアジサイから作られた園芸品種です。庭木や花材として使用されます。
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