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ささやかな想い出、ささやかな傷痕 |
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・ ・ だれにでもある、ささやかな想い出 ささやかすぎて、時間とともに薄れていってしまう想い出 いい想い出ほど、心の中で消化され、忘れていってしまう つらい想い出ほど、心傷つき、忘れられなくなってしまう うつ状態のときほど、つらい想い出が頭の中を駆け巡る 人並みには人に出会えず、人並みには恋はしてない 人を見ると怖くて逃げてしまう私 恋をしても、もてなねーんだよ、こんにゃろー でも、その時々で、思い出すときがある、人がいる 車に乗ると思い出す人がいる いつも、車で出掛けていた 私の涙を誘うエンジンの音 星空を見ると思い出す人がいる 帰り道、いつも綺麗な星空が見えた 心が綺麗に晴れていたので、星の瞬きも眩しく見える 綺麗ならば、綺麗なほど、私の心の傷痕が痛む 花を見ると思い出す人がいる 家の近くにはいつも、ナガミヒナゲシが咲いていた 家に行く途中、家を出たとき、いつも私に向かって咲いていた 私に向けてくれた笑顔のように・・・ 美しい花、そして美しい笑顔 今でも思い出す、つらい、つらい想い出 きっと私の心の中では、まだ、想い出になっていないのかもしれない 今でも続いている、つらい、つらい想い出 時間の経過とは無関係の私の心の傷痕 ・ ・ ・ |
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