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三浦半島の漁撈用具収蔵庫公開


三浦半島の漁撈用具収蔵庫公開

京急横須賀中央駅下車 徒歩15分

 1年に2回だけ一般公開されている「三浦半島の漁撈用具」の文化財収蔵庫。1974年(昭和49年)2月18日、国指定重要有形民俗文化財に指定されています。
 国際博物館記念行事として5月3日〜5月5日、文化の日の11月3日〜11月6日、一般公開されています。時間は9:30〜16:00、定員はなく自由に見学できます。

 三浦半島が接する海底は、岩場や砂地がある多様な環境で、それぞれに適したさまざまな種類の生物が生息しています。先人たちはそれぞれに応じた漁法を考え出し、日々の暮らしを送っていました。その様子を今に伝えているのが、「三浦半島の漁撈用具」です。
 館内に納まりきらないほど大きな木乗船が4隻、竹で編んだ巨大ないけす、タコ・イカ・マグロなどの対象に合わせたさまざまな種類の釣漁関係が1944点、網漁関係182点、見突漁関係41点、漁具製作修理関係79点、服装・船関係93点、そのほか260点の合計2603点が収蔵されています。

 三浦半島沿岸の村々は、近世以後、江戸城下町の発達にともなって釣漁業、網漁業などの多種多様な漁業生産を活発に行いながら漁村化していきました。
 東京湾・相模湾に面した村々は海岸地形にもそれぞれの特色があり、網漁業を例にとってみても、砂浜海岸で使用される有嚢式のもの、磯浜あるいは沖合で使用される無嚢式のものというように多彩になっています。
 三浦半島で使用され、博物館に収集・保管された網漁具は、日本の網漁業ならびに網漁村の漁労習俗を理解するための好資料となっており、典型でもあります。
 沿岸漁村の中には、釣漁業を主にする村や、古い時代から伝統的に引き継がれてきた裸潜水漁をはじめ、採貝、採藻を含めた各種の原始漁法を併せて生業を立ててきた村もあり、この地域に伝えられた生活文化の遺産は、三浦半島沿岸の地域的特色や生活の伝承だけにとどまらず、日本の漁労文化の伝統を探るための資料としても貴重なものとなっています。
 また、三浦半島における淡水系内水面漁労用具も収集されています。


三浦半島の漁撈用具収蔵庫公開

京急横須賀中央駅下車 徒歩15分
三浦半島の漁撈用具
三浦半島の漁撈用具

 一度でいいから、ここの扉を開けてみたかったんですよー。
 いつも鍵が閉まっていて、扉の先に何があるのか気になっていました。
 ついに、積年の恨みが・・・。あっ、いやいや、長年の夢が叶う日が訪れたのです!!
 きっとこれは、叶神社に参拝したおかげですね。
 外側から扉を見たのは初めてのことなんですが、思っていたよりも痛みが激しかったです。フレーム部分はかなり錆が進行していました。

写真撮影:2016年05月03日

三浦半島の漁撈用具収蔵庫公開

京急横須賀中央駅下車 徒歩15分
三浦半島の漁撈用具
三浦半島の漁撈用具

 烏帽子岩が見えてきた、収蔵庫も近い!!
 中央公園から見えていた収蔵庫、近くに行くとこうなっていたんですね。正倉院に似た造りになっていますね。
 収蔵庫に近付くにつれ、収蔵品たちの独特に匂いがありました。木製や綿製品が多いから、保管が大変なんじゃないかなと思います。

写真撮影:2016年05月03日

三浦半島の漁撈用具収蔵庫公開

京急横須賀中央駅下車 徒歩15分
三浦半島の漁撈用具
三浦半島の漁撈用具

 一般公開用の展示室ではなく、資料を保管するための収蔵庫なので、見やすい工夫などはされていません。
 質実剛健な収蔵庫です。
 見学しやすいように作ると税金がかかっちゃうので、費用と効果を考えると、このままがいいのかなって思います。
 漁撈用具を収蔵するために作られた収蔵庫なので、収蔵している漁船のサイズに合わせた大きさに造られています。

写真撮影:2016年05月03日

三浦半島の漁撈用具収蔵庫公開

京急横須賀中央駅下車 徒歩15分
三浦半島の漁撈用具
三浦半島の漁撈用具

 国指定重要有形民俗文化財に指定
 三浦半島の漁撈用具
 三浦半島近海には、南から黒潮により、多くの魚がやってきます。季節によっては、北からの親潮と影響しあい、より豊かな漁場になります。
 三浦半島沿岸には、砂浜もあれば磯(岩の多い海岸)もあり、それらにあわせた多種多様な漁具が江戸時代から受け継がれています。
 国指定になっている漁撈用具のほとんどは、1970年ごろに収集されたもので、すでに使われていないものもあれば、プラスチック製に変化しながら使われているものもあります。
 収集当時は、木製の漁具・漁船が使われていた最後のころでした。木製のものは保存が難しく、多種多様な漁具を集めた「三浦半島の漁撈用具」は全国的にも貴重なため、1974年に国の重要有形民俗文化財に指定されました。

写真撮影:2016年05月03日

収蔵庫の解説

京急横須賀中央駅下車 徒歩15分
収蔵庫の解説
収蔵庫の解説

 国指定重要有形民俗文化財
 三浦半島の漁撈用具 2603点
 昭和49年2月18日指定
 神奈川県指定重要有形民俗文化財
 鴨居の漁撈用具コレクション 1件(258点)
 昭和46年9月17日指定
 三浦半島は内湾と外洋に面し、その海岸地形も砂浜や磯浜など多様なものがある。そのため、そこで用いられる漁撈用具は、網漁を見ても、主に砂浜海岸で使用する有嚢式のもの、磯浜や沖合で使用する無嚢式のものというように多彩である。
 また、沿岸漁村の中には釣漁を主とする村や、古い時代より伝統的に引き継がれてきた裸潜水漁をはじめ、採貝、採藻を含めた各種の原始漁法をあわせて生計を立ててきた村もある。
 漁撈用具だけを取り上げても、三浦半島に伝えられてきた生活文化の遺産は、単にこの地域の民俗的特色の理解にとどまらず、我が国における漁撈文化の伝統と本質を探る上で非常に重要な意味を持つ資料である。
 平成22年3月1日 横須賀市教育委員会
 

写真撮影:2016年05月03日

三浦半島の漁撈用具収蔵庫公開

京急横須賀中央駅下車 徒歩15分
三浦半島の漁撈用具
三浦半島の漁撈用具

 横須賀市博物館 重要有形民俗文化財収蔵庫
 建設誌
 この建物は重要有形民俗文化財「三浦半島の漁撈用具」を収蔵するため、関係各位の指導を受けて高床式鉄筋コンクリート造、平屋建一棟を建設したもので工事概要は次のとおりである。
 建設面積:294u
 建設床面積:441u
 軒高:6.9m
 床高:1.3m
 基礎:鉄筋コンクリート造 独立基礎
 躯体:鉄筋コンクリート造
 外壁:鉄筋コンクリート打放し マスチック塗
 内壁:鉄筋コンクリート打放し 「アクリル系」リシン吹付
 屋根:鉄筋コンクリート打、銅板葺
 設備:走行ホイスト1基、投光器14台、火災報知器、消火栓
 建設費:55,000,000円(5,500万円)
 建設年度:昭和49、50年度
 建設:横須賀市建築部

写真撮影:2016年05月03日

漁船

京急横須賀中央駅下車 徒歩15分
漁船
漁船

 収蔵庫の中はぁ〜、どうなっているのかヒミツなのでーす。
 見に来てからのお楽しみです。
 こういった木造の漁船が、何隻も保存されています。実際に使われていたものなので、傷み具合なんかがリアルです。
 和船の構造がとても良くわかりました(^^)
 本物の和船以外にも、模型などもありました。設計図を書いて、模型を作って、そして実際の漁船を作るのかも。

写真撮影:2016年05月03日

いけす

京急横須賀中央駅下車 徒歩15分
いけす
いけす

 竹で編みこまれたいけすです。
 漁獲した魚をこの中に放り込んでいたんです。こちらも、実際に使われていたものです。
 現在の漁業とはだいぶ違う道具を使っていたみたいです。
 このほかにも道具類は実にたくさんありました。私が子供の頃に見たことあるものもあれば、何に使われているのかさっぱりわからないものまで。
 網もたくさんありましたが、綿で作られていて、柿渋を染み込ませて強度を増しているようでした。
 釣りが好きな人にも楽しめると思います。

写真撮影:2016年05月03日
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