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長瀬海岸にポツンと立っている石塔。台風などの高波によって、何度も倒れてしまったのでしょう。白いモルタルで立て直しているけど、きっとまた高波によって倒れると思います(^^;)
倒れても立て直したり、湯呑みが置かれていたりしているので、地元の人によってちゃんと管理されていると思います。まったく管理されていない庚申塔が多い中、こうして管理してくれる人がいるというのは嬉しいものです。
不動明王と書かれた石塔です。ちゃんと確認しなかったんですが、1877年(明治10年)に建てられた物のようです。海岸にあるので、海上の安全を祈願するために地元漁師によって建てられたのか、海難事故があったために供養として建てられたものか、そのどちらかだと思います。不動明王は交通安全や航海安全のご利益があると言われています。疫病が流行すると、それを治めるために不動明王を祭ることもあります。
通称は「お不動さん」で、不動明王を祭っているお寺は日本各地にたくさんあります。もともとはヒンズー教のシバ神の異名で、それが密教に取り入れられました。密教の大日如来の使いとして憤怒相に化身したとされています。人間のすべての罪障を消滅させてくれる仏様です。
不動明王像は一般的に、炎を背負い、右手に剣、左手に索を持って、怖い顔をしています。どんな仏様での救われなかった罪深き人間でも、最後の最後で救ってくれるのが不動明王です。背負っている炎は、実は地獄の業火で、地獄の入り口で地獄に落とされる罪深き使者を待ち受け、それを止めてくれます。みずから地獄の業火に焼かれつつ、地獄に落ちる使者を救っているわけです。
不動明王の怖い顔は、慈悲の究極ともいうべき大慈悲の心が隠されているからだと言われています。神様であっても、人を救うために必死になると、余裕がなくなり怖い顔になってしまうわけです。
三浦半島観光地図:横須賀市長瀬・長瀬海岸 |
写真撮影:2008年03月15日 |
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