大きな群れを作って沿岸域の中層〜低層を群泳するアジ科の海水魚。
体長は約50cmになります。体は紡錘形で。やや側扁します。背面は暗緑色か黄褐色で、腹面は灰白色、楯鱗は黄色をしています。側線上には一般的にゼンゴ、ゼイゴと呼ばれる稜鱗(りょうりん)があり、棘状の鱗が69個〜72個並びます。尻鰭の前に、折り畳まれて目立たない2本の棘があります。居つき型と回遊型とで、体形が異なります。
魚群は春夏に北上し、秋冬には南下します。早春〜夏の水温15度〜18度の各地で産卵が行われます。体長が約2cmまで成長すると沖合表層に移動して生活し、その後、沿岸に移動して生活します。幼魚や若魚は、豆鯵、ジンタなどと呼ばれます。
食性は肉食性で、動物プランクトン、甲殻類、多毛類、イカ、ほかの小魚などを捕らえて食べます。
食用として重要な魚種です。漁獲量が多く大衆魚の代表でしたが、1960年代後半頃から減少しています。肉質が良く、旨み成分の多い魚で、から揚げ、干物、刺身などで食べることができます。漁獲量の減少により、近海物は鮮魚、干物は冷凍で輸入される近縁種が利用されています。 |