内湾、磯、河口、河川の中流域に生息するイワガニの仲間。汚れた川にも生息しています。
甲幅は約6cm、体重約180gになる大形種です。体色は濃緑を帯びた褐色で、腹部と胸部腹甲のみ白色ですが、野生化では付着物によって黒く汚れています。。甲は丸みのある四角形で、縁が波状に張り出しています。甲の前側縁には、幅広い3歯があります。その後方の痕跡的な歯から斜め後方に走る稜線があります。
はさみ脚の掌部には、長い黒褐色の軟毛が生えます。
食べ物は、植物や藻類の他にも、カワニナなどの貝類、ミミズ、小魚、水生昆虫、両生類など、さまざまな生き物を捕えて食べる雑食性です。
秋になると、産卵のために川を下り、半年後、再び川を上ります。潮間帯付近で交尾を行います。卵は直径約0.3mmで、20万個〜100万個産卵し、孵化するまでメスが細します。幼生はプランクトン状で、脱皮を繰り返しながら海で生活し、成長すると河川を上ります。
日本各地で食用にされ、味も良いものの、肺吸虫の第2中間宿主になることがあります。食用にするには、十分に加熱する必要があります。
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