人は、潜在意識と表面意識、ふたつの心を持っています。
潜在意識は、自分では普段は気付かない心のことで、『無意識』と呼ばれるものです。
表面意識は、自分でもわかっている心の働きのことで、単純に『意識』と呼ばれるものです。
潜在意識と表面意識は、氷山に例えられることが多くあります。氷山の一角、つまり氷山の海面上に出ている部分は表面意識で、海中に隠れている多くの部分が潜在意識に例えられます。
通常、何事に対しても表面意識で物事を考え、表面意識によって行動していますが、実際には、心の大部分を占める潜在意識が行動に大きな影響を与えています。
習慣化された日常の行動を見ることで、潜在意識が行動に大きく影響していることがわかります。
自転車に乗る時、ハンドルの握り方、ペダルのこぎ方など、ほとんど意識することなく自転車に乗っています。これは、潜在意識がバランス感覚を記憶しているので、無意識に身体が反応して動いてくれるためです。
あまりスーツを着ない人は、ネクタイを結ぶだけでもかなりの苦労をするものです。ところが、毎日スーツを着て出勤している人にとっては、ほとんど意識せずにネクタイを結ぶことができます。潜在意識がネクタイの結び方を記憶しているため、わざわざ考えなくても自然とネクタイを結ぶことができてしまいます。
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