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基本は外用薬
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白癬の治療の基本は、白癬菌に対して抗菌力のある抗真菌薬の外用療法です。
角質増殖型足白癬、爪白癬、ケルスス禿瘡などの病型、あるいは広範囲、難治性、再発性の症例では内服薬も使われます。
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外用療法
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外用療法の長所は、症状の消失や環境への菌の散布の抑制が早いこと、全身的な副作用がないことです。
短所としては、連日の塗布が必要なので、面倒臭さ、不快感、身体的ハンディキャップなどのため適切に行なわれないことがあること。あるいは、塗り残しなどが生じてしまうことがあります。
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内服療法
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内服療法の長所は、広範囲に薬剤が行き渡り、病変全体に確実に効くこと、最終的な治療効果が高いこと、塗布よりも簡単なことです。
短所としては、症状が消えるまでに外用薬より時間がかかること、全身的な副作用が現れることがあることです。
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外用薬
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外用薬には多数の種類があり、イミダゾール系、アリルアミン系、ベンジルアミン系、チオカルバミン系、モルフォリン系などに分類されます。
最近の薬剤は、共通して白癬菌に対する抗菌力が強くなるとともに、皮膚での貯留性が高まっています。用法は1日1回が基本で、入浴後か就寝前に塗るのが一般的です。
外用薬の基剤としては、クリーム剤、軟膏剤、液剤、ゲル剤があります。
もっとも多く使用されるのはクリーム剤で、使用感も良く、安全性も比較的優れています。
軟膏剤は安全性は高いのですが、べとつくなど使用感の点で問題があります。
液剤とゲル剤は使用感が良く、薬剤浸透性も優れますが、じくじくした浸軟部やひらんしてただれた局面では刺激感を伴うことがあります。
外用薬の副作用で多いのは、一時刺激と接触アレルギーがあります。
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内服薬
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白癬に対する内服薬としては、従来からあるグリセオフルビンに代わって、アリルアミン系のテルビナフィン(ラミシール)とトリアゾール系のイトラコナゾール(イトリゾール)が使われています。
テルビナフィンは125mg錠を1日1回内服します。副作用は比較的少ないのですが、定期的な血液検査によるチェックが必要です。
イトラコナゾールは50mgカプセルを1日1回、1カプセル〜2カプセルを内服します。爪白癬では、パルス療法が用いられます。副作用は比較的少ないのですが、併用してはいけない薬、併用に注意が必要な薬が多くあるので、定期的な血液検査が必要です。
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