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ミトコンドリアのDNA |
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細胞の中の核にデオキシリボ核酸(DNA)があり、そのDNAが遺伝子という意味のある情報を担っています。しかしミトコンドリアの中にも、細胞核のDNA上の遺伝子とは別に、ミトコンドリア独自のDNAが存在しています。
多くの病気が、核DNA上の遺伝子変異で起きるのに対して、ミトコンドリア病の場合は、核DNAと共にミトコンドリアDNAの変異でも発症します。 |
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母系遺伝性疾患 |
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ミトコンドリアはほとんど全ての真核生物の細胞に含まれる細胞小器官です。
母の卵子と父の精子が受精して、命の始まりである受精卵が出来ます。その受精卵が出来るとき、受精卵の中のミトコンドリアはすべて母の卵子に由来しています。
ミトコンドリアDNAに変異があっても、母から子には伝わりますが、父から子には伝わりません。
このように、ミトコンドリアは母系遺伝(ぼけいいでん)と呼ばれています。 |
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突然変異など |
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ミトコンドリア病のすべてが母系遺伝によるものではありません。
ミトコンドリアDNAは変異が起きやすいため、突然変異で発症する場合もありますし、核DNAにある遺伝子変異で発症することもあります。優勢遺伝(ゆうせいいでん)や、劣性遺伝(れっせいいでん)によることもあります。 |