|  | 血液検査と胸部X線検査から | 
       
        |  |  一般血液検査では、末梢白血球数の上昇、CRPの上昇などの炎症反応が認められます。低酸素症を示し、胸部X線像では、びまん性すりガラス状陰影が認められます。 このような検査データでは、他の疾患の可能性もあるため、確定診断のためには、抗原を吸入することにより発症するかどうか経過、病歴、原因抗原の吸入による誘発試験で疾患が発症する再現性を確認することで、確定診断することができます。
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        |  | 誘発試験は行わないことも | 
       
        |  | 誘発試験は、抗原の吸入によって肺疾患が発症し、場合によっては呼吸困難になることもあるので、安易には行いません。 家の中に存在する真菌(カビの一種)などが原因であれば、帰宅すると抗原を吸入することになるので、診断できることがあります。
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        |  | 経気管支肺生検 | 
       
        |  | 気管支鏡を使って肺内の組織を採取する、経気管支生検が行われることがあります。 経気管支生検は、他の類似した疾患を否定する意味があります。過敏性肺炎の特徴的な病理組織像は、器質化肺炎、リンパ球性胞隔炎(りんぱきゅうせいほうかくえん)、肉芽腫などです。
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        |  | 気管支肺胞洗浄(BAL) | 
       
        |  | 気管支鏡を使って肺内に生理食塩水を注入し、肺を洗う検査があります。気管支肺胞洗浄(BAL)と呼びます。 この液の中には、リンパ球が多くみられ、リンパ球のCD4とCD8の比率が低下する特徴があります。
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        |  | 抗原抗体検査 | 
       
        |  | 血清中に原因となる抗原に対する抗体の存在を検索する検査を行います。 病気を起こしていない健常者でも陽性になることがあるので、この検査だけで確定診断とはなりませんが、重要な検査です。
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        |  | その他の検査 | 
       
        |  | 感染症、他の間質性肺炎との疑いがないか検査を行います。 慢性過敏性肺炎の場合、特発性間質性肺炎との区別が非常に困難となることがあります。
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