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胎生期にボックダレック孔が閉じない |
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普通は、胎生8週〜9週ころまでに横隔膜が形成されますが、この時期までに横隔膜の後外側孔が閉じられないと、腸管が胸腔内に陥入して、ボックダレック孔ヘルニアが起こります。胎児期から内臓が肺や心臓を圧迫しているため、生まれつき肺の低形成がみられます。
ボックダレック孔とは、横隔膜の後外側孔のことを指します。ちなみにボックダレックとは解剖学者のボックダレック氏の名前です。そのため別名、後外側裂孔ヘルニア(こうがいそくれっこうへるにあ)とも呼ばれます。ボホダレクヘルニア、ボホダレク孔ヘルニアとも呼ばれます。 |
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発生頻度 |
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先天性横隔膜ヘルニアの中では、ボックダレック孔ヘルニアの発生頻度がもっとも高く、出生児2000人〜3000人に1人の割り合いで発症が報告されています。
横隔膜の左右どちらにも発症しますが、左側に多くみられます。 |
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