潮間帯〜深海に生息する巻き貝の仲間。熱帯域のサンゴ礁に多く生息し、世界では約500種が生息しています。日本では鹿児島以南に多く生息し、約110種が生息しています。
殻は円錐形で、螺塔が低く、殻口が狭いです。殻長は最大で23cmになります。
肉食性で、小魚、ゴカイ、他の貝類を捕食します。歯舌が特化した神経毒の毒腺が付いた銛を使い、他の動物を刺して麻痺させて食べます。銛は抜けづらいように、返しが付いています。毒は種類によって異なり、アンボイナなどは強い毒を持っており、ヒトが刺されて死亡することもあります。
磯遊びやダイビングでは、注意が必要な生物です。受傷直後は痛みがなく、しばらくしてから激痛に襲われ、めまいや嘔吐、麻痺、呼吸不全などが起こります。治療のための血清はなく、対症療法を行います。また、イモガイの毒は医療分野で新薬開発の研究に使われています。貝殻が綺麗で希少性もあり、コレクションとして人気があります。
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