山野の谷川沿いなど、湿ったところに普通に生える落葉低木。
株立ちになり、高さ1m〜2mになります。新枝は緑色で稜があります。茎や枝はやがて褐色になり、3年〜4年で枯れます。冬芽は長さ4mm〜7mmの長卵形で、先端は尖ります。芽鱗は緑色〜赤褐色で、5個〜12個あります。
葉は互生し、葉身は長さ4cm〜8cm、幅は2cm〜4cmの倒卵形〜長卵形で、質は薄いです。先端は尖り、基部は円形〜ハート形です。縁には重鋸歯があります。葉脈は裏面に凹み、裏面の脈上には白い伏毛が生えます。秋には黄葉します。葉柄は長さ8mm〜10mmで、まばらに毛が生えます。托葉は長さ5mm〜10mmの線形で、縁に毛が生えます。花の後に脱落します。
新しく出た短い側枝の先端に、鮮黄色の花を1個ずつ咲かせます。直径3cm〜5cmで、花弁は倒卵形で、先端は丸くわずかに凹みます。雄しべは多数あり、花柱は5個〜8個あります。萼筒は杯形で、萼片は長さ約4mmの楕円形で、果期にも残ります。
果実は長さ約4mmの広楕円形のそう果です。1個〜5個が集まって付き、9月頃に暗褐色に熟します。種子は長さ2.5mm〜3mmの半円形で淡褐色です。
庭木、公園樹として広く植栽されています。花や葉は利尿薬などに利用されます。髄は白くて太く、顕微鏡用の切片を切り取るピスに使用されます。
シロバナヤマブキは花がやや黄色を帯びた白色の品種です。シロヤマブキは異なる種類の植物になります。
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