山地に生える落葉低木。
高さは1m〜2mになります。樹皮は灰色で、不規則に裂けて剥がれ、落ちた後は灰緑色になります。若枝は赤褐色で、細くて無毛です。冬芽の頂芽は長さ4mm〜7mmの卵形で、赤褐色の芽鱗が約10個あります。冬芽の側芽は発達しません。
葉は互生し、枝先に集まってつきます。長さ2cm〜4cm、幅1cm〜1.5cmの長卵形、広披針形、狭倒卵形など形の変化が多いです。先端は短く尖り、基部はくさび形で、縁には微細な鋸歯があります。表面は主脈上に細毛があり、その他は無毛です。裏面の主脈下部の両側に軟毛が生えます。葉柄は長さ2mm〜8mmで無毛です。
花は葉の展開前か、展開と同時に開花します。枝先に1個〜5個、散形状に付き、下向きに咲きます。花冠は長さ7mm〜8mmの卵状の壺形で、浅く5裂し、裂片は反り返ります。雄しべは10個です。
果実は長さ約8mmの狭長楕円形の刮ハです。上向きに付き、7月〜10月に熟します。
庭木、生垣、公園樹などに使用されます。明治時代から栽培されていましたが、自生地が不明で外来種とも考えられていました。1914年、高知の吉永乕馬が四国で自生地を発見し、三重県朝熊山、愛知県、静岡県でも発見されました。自生地はごく限られています。
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